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古術相伝9代目:岳蔵(たけぞう)参之事

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 古術相伝9代目は、岳蔵(たけぞう)さんである。義憤の人とある。また、米俵2俵取りを行い、力強く・相撲と棒を得手とす。とある。

芸法的には、簡略に伝わっているが、この義憤の人についての伝承が詳しい。

 

 まず、豊前福光党は明智の家人であったことから説き起こし、光秀公こそ、天下の大正義の人と説く。信長は、天子様を廃し、自ら日本国王に成らんとしたが故に、光秀公が、決然と立ち、これを誅した。決して、謀反人にあらずと説く。織田・豊臣・徳川、みな天下を盗んだ大悪党と主張する。

 

 そして、光秀公の志を伝える豊前福光党こそ、真の武者と言う論法を展開する。

日の本の武者は、天子様一人に忠と言うことを強調している。また、今の武士とは、運良く勝ち組にいただけであり、我欲の強い者どもと定義している。武士とは身分・階級であり、それは、一時的なものである。しかし、武者とは心意気を言うのであり、身分・階級とは無縁なり。と、百姓が武芸に励むことを肯定する論を展開する。

 

 後世、国学の影響で、作り出されたのではないかと思うが、徹底して、江戸期の身分秩序に対して反抗的な精神に貫かれている。また、百姓でありながら、芸法を伝える目的なども、理論的に正当化されるよう話が出来ている。

 

 このような論法を展開するため、当然、芸法・言振りを含めて、徹底的に秘密主義を取ることを強調している。

 

 村人の密告などを恐れたのではないかと思う。江戸期、もし実際にこのような考えを百姓が持つとなれば、大変なことになるのは間違いない。
 

 また、この頃から一族でも、口の堅いものだけに、この秘事を伝えるとあるから、事実上の一子相伝状態になっていく様子がわかる。

 また、開祖明正公の名の意味を、明智は正義と説くのも、この9代目の武者振り伝えで始めて登場する。

総体的に、徳川幕藩体制と小笠原家に対する反逆心が強烈に打ち出されているのが特徴だと言える。