私は、美しいものが好きだ。
武道は美しい。その動き。そのきりきり痛む瞬間。
その切り取られた、緊張の空間。霜柱を踏むような光景。
氷柱の垂れ下がった厳冬いのいかめしい張り詰めた瞬間が好きだ。
その美しさに魅入られて、まだ、その界隈の辺境で生きているのかも知れない。
それぞれに、何か、背負うものがあり、それぞれに何か燃え尽きていない焼け残しがあり、それを燃焼しようとする姿が美しいのかも知れない。
全力で撃ち合う。全力で蹴り合う。その、緊張感と、それに臨む男たちの背中の美しさが好きだ。寡黙に、コートへ入り、一礼して、コートから去る。
その姿が美しいと感じる。
まだ、まだ、この男たちの美しさとともに生きてゆきたい。
私は、BGMと日本拳法道乱取り法の動画を合わせるのが好きだ。
私自身も、31から、日本拳法道とういう競技武道の世界に入り、日本拳法道を始めとして、硬式空手・グローブ空手・アマKB・真武館全日本と、他流試合を続け41歳で競技は引退した。
その間、無数に自問しつづけた。なんで、こんな、痛い・怖い・辛い。思いをしてやってんるんだろうか?と。ひたすらに自問し続けた。最近は、その謎が少し解けてきた。指導者として、40代後半の門人達の立ち会いを見ながら、それぞれの中にある何かに立ち向かう姿が美しいからなのだと分かってきた。
誰も見ていない。誰からも評価されない。世間的には、ささほどの役に立つのかさえ、疑問の、無用な道楽としか言われない。
しかし、身体を痛めながら、無心に取り組む背中が美しいのだ。男の背中が美しい。多分、その映像が私は好きなんだろう。
また、同じ思いをしてきた者同士から認められる瞬間の笑顔が美しい。
コートに入る瞬間の緊張感と、コートから出るときの晴れやかな笑顔。それが、好きなのだ。
この美しさを表現するためには、BGMを流しながら、動画を見るのが良い。
私の好きな曲。<帰らざる日のために>を聞きながら動画を見てください。そこに、私の表現したい美学があります。
手順。音楽を先に開く。その後、動画を開く。BGMとともに動画が鮮やかに本質を描き出します。スマホでも出来ます。