日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館公式ブログ

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風門館徒然。手捌き・籠手相撲・左ミドルの研究。田川郡福智町武道館 2024・2・25

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令和6年2月25日 午前の部 晴れ 気温低し 田川郡福智町武道館

 

行者:千手丸氏

 

稽古内容 体術総合・体術護身

 

整体法・手捌き5法・首之鍛6種・10回×2

籠手相撲

打ち込み稽古 左中段回し蹴り・左右直蹴り・差し足・置き足 60分

 

連絡先 風門館事務局 ☎0947・32・3550

kirara.1958ss@gmail.com 代表福光まで。

 

少年部が欲しいが、なぜか少年部が入ってこない。社会人、それも平均年齢53歳の壮年部だけで稽古している珍しい道場だから、こういうマンツーマン稽古もたまにある。

 

こういう時は、人が多いと出来ないことを指導する。師範補も、もう四段。格闘技をやってる道場ならともかく、武道を名乗っている以上、簡単な整体法くらいは知っておきたいところだ。

 

まず、そこから始めた。

 

次に、手捌き。私の指導している風門館では、前半に、護身用と組み討ち系を稽古するが、そのほとんどは、古術由来の技法だ。

 

その護身技・組み討ち技法を使いこなすためには、手捌きという基本が出来ていないと本当には使いこなせない。ただ、この手捌きは集団指導になじまないという欠点がある。

 

感覚・感触の問題が大きいので、実際に手を取って稽古をつけてもらわない限り伝わらない。だから、人の少ない時に伝授するが、そういう機会は滅多に来ないので、結局、常に稽古に来ている者だけが受け継いでいくことになる。

 

まあ、そんなもんだろう。そして、手捌きをやると、籠手相撲も教えておこうとなるから、それだけで、前半終了。この籠手相撲も、初めて人に教えた。古術の優れている所は、術技にありというより、教伝体系が効率的に出来ているところにある。また、無理の無い稽古法を豊富に持っているので、私のような虚弱体質でも続けることが出来た。

 

一族相伝と言うことは、本来芸法向きで無い人間にも修練させる必要性から生み出されたのだろう。これが、門人を広く取る流儀なら、ばんばん、ふるいにかければ済む話しなので、こういう稽古法は生まれなかったと思う。まさに、弱者のための芸法流儀だと自画自賛した。

 

後半は、打撃。特に師範補の場合、試合経験が豊富なので、理論的には正しいのだが、46歳の年齢では使えなくなっている差し足からの左ミドルが課題となっている。

 

セオリー通り、左ミドルを相手の肋骨に当てて、右のカウンターを防ぐと言うのが身についているのだが、いかんせん、股関節の硬さとともに、角度が15度くらいになってしまって、効き目がなくなっている。

 

直線上でこれをやると左の前拳カウンターを喰らって、そこから押し込まれて負けるパターンが続いている。

 

重さを生かして、直前上をラッシュしていたときは、それが武器にもなっていたが、46歳という年齢、相手が重い場合、相手のリーチがながなどの場合、通用しないパターンが増えた。

 

差し足で蓮に入り身するミドルへマイナーチェンジの必要がある。それをやっていたら、あっという間に60分。

 

武道の稽古も目的によって違う。健康法として楽しむのなら、あんまり細かいことは言わなくていいが、46歳で現役を続けるとなると相手とガンガン撃ち合うスタイルでは、体がもたない。

 

抜き胴・出鼻技・カウンター・入り身・円身。そして、師範補最大の武器である、右の直突きをどう極めるか。左鉤突きととともにまだまだ、修練の必要性と研究の余地がありすぎる。

 

また、回りが健康法でやっているので、どうしても稽古もぬるい稽古になってしまう。直蹴りでも、急所を正確に蹴っていない。そのため、相手に押し込まれる場面が多々ある。

 

日本拳法道ルールは、Safety Martial Arts を標榜しているが、防具がある分、安全性が高いことはたしかだが、KOしても、問題なしルールなので、ポイントで勝とうとか思って試合に出る人間はいない。

 

1秒でも早く、KOしたい。そんな気持ちで選手は闘っているので、試合に臨む以上は、常に緊張感を持って稽古しなければ、大怪我につながる。

 

また、年齢が高くなれば、どうしても体の方は、ガタが来る。絨毯爆撃のような量で圧倒する組み手は厳しくなる一方だ。

 

だから、入り身・蓮身・円身で、相手とすれ違い様に切りつけるような太刀筋の通った切れ味のある手業が必要となる。

 

そのために、日常の稽古の時から、急所を胴の上からでも正確に狙い、何となく打ち・蹴りではなく、一本・一本が、切れ味のある、怖い技を持つ必要がある。

 

コロナで三年大会が中止され、昨年は、一気に、年4度の大会に出場するというと言う環境の激変の中、よく稽古している。

 

しかし、昨年の4度の大会出場のために、どうしても、勝つための試合では無く、スケジュールをこなすための試合になったことは否めない。

 

私を含め、反省すべき所は多々ある。仕事・年齢の壁・ただ一人の現役。色々な不利な環境下であるが、自分が選んだ以上、責任も自分が取らなければならない。

 

他流試合に慣れてきて、以前ほどの緊張感がないのも一因だろう。そういう時が危ない。

 

解決策は一つ。凡事徹底。普段の稽古こそ、丁寧にやる。そこが一番大事なことだ。

 

当分、左ミドルの研究と鍛錬を徹底的に行う予定だ。

 

なお、動画は、昨年の第8回風門祭のPV。10月8日に撮ったものをやっと編集した。

 

風門館壮年部の生き生きとした激闘・敢闘をまとめながら、やはり、このさわやかな競技には、ほんとうに魅力があると感じた。