日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館公式ブログ

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第6回「風門祭」日本拳法道錬成大会 鍛錬手合L1披露。


第6回「風門祭」日本拳法道錬成大会 鍛錬手合L1披露

 

https://www.youtube.com/watch?v=UxPj5mchnW4&t=48s

 

風門館では、一般で言う組み手・スパーリングのことを、わざわざ、「鍛錬手合」と呼んでいる。風門以外では使わない言葉なので、普段は、組み手・スパー・乱取り・乱稽古と言った言葉も使うが、正式に稽古禄などを書くときには、やはり、「鍛錬手合」という言葉を使う。

 

日本人は、古来、言葉には、魂があると信じてきた。最近になって、私も言霊があることを確信している。要するに、言葉とは思想なのだ。

 

何ともない言葉の中に、やはり、その流儀・流儀の思想が見え隠れする。だから、言葉を言霊を、また、その流儀の文化を大事にしてきたのではないだろうか?

 

風門館が、「鍛錬手合」と呼ぶのも、試合・乱取りを文字通り「鍛錬のための手合」と思っているからだ。

 

今年の、風門祭のパンフレットに、千手丸氏が寄せた一文など、まさしく、「鍛錬手合」に拘る風門の文化が生み出したと言える。

 

さて、A氏。まだ、A氏である。風門では、私の門下で、日本拳法道の級を取った者が、門人で、それ以外は、会員である。会員の間は、行者名がない。

 

風門館は、日本拳法道と福光流を併修するために、私の門下で、日本拳法道の級を取ったら自動的に福光流の同じ級を発行している。

 

そこらへん、独特の文化と言ってよいだろう。

 

A氏。今年7月に入会した。コロナ禍で、3月から閉館し、やっと開館したところで、体験入門をし、そのまま、入会。

 

55歳。この30年間で、のべ800人教えたが、男の50代の新人は初めてなので、正直言うと不安もあった。

 

しかし、それから、5ヶ月。地道に努力している。風門に入会した動機が「恐怖心の克服」と答えたのが印象に残っている。

 

風門館は、「大人のための護身教室」謳って、活動している。だから、A氏を育てることこそ、風門最大の責務と言える。

 

初めの頃は、それこそ、恐怖心で形稽古ですらガチガチだったが、最近は、だいぶ緩んできた。合気道の経験があるそうだが、有段者では無い。打撃経験・組討・寝技経験0であるから、ある意味教え甲斐がある。

 

最初は、距離を離しての対面シャドーから始めたが、最近、ようやく、この目慣らしまでできるようになった。

 

この動画を見て、笑う人もいるだろう。しかし、55歳から、日本拳法道をやっている風門に、一から入ろうというのだから、それだけでも偉業だと思っている。

 

ちなみに、風門の動画なども十分見た上での入会だから、なおのこと、勇気が要ったと思う。

 

来年、3月の昇級審査を照準に、少しずつ練度を上げているところだ。

 

年明け3月の審査では、着籠手、無防具で、下段・中段ライトコンタクト・面は寸止めの本来の風門館「鍛錬手合L1」を披露するつもりだ。

 

その時は、A氏の成長に目を見張ることになるだろう。

 

風門館は、個人の希望を聞き、年齢・経験値などを参考にしながら、私が、個別のメニューを組む。昔の体育会系のような、集団オラオラ道場とは雰囲気が違うと思う。

 

むしろ、医者に近いかも知れない。

 

A氏の奮闘を見ながら、武道をやりたかったが、出来ずに終わった、40代・50代の人に、風門に来たら適切に指導しますよと是非伝えたい。

 

我々、風門館は、「市井に暮らす凡夫」のための道場である。あなたに言いたい。かっての夢に遅すぎると言う事はないということを。一歩踏み出す勇気があれば、我々が、後押しをする。それが、風門の売りである。

 

最後に、こういう私の文章を読んで、勘違いする人間が時々、出てくるので、付記しておくが、40歳未満で、日本拳法道ルールNGの人間には、日本拳法道の段は発行できない。日本拳法道の黒帯とは、本来は、日本拳法道福岡武道館大会で、他流の黒帯を破った者に与えられるのが原則であった。最近は。緩やかになってきているが、原則は原則だ。40歳未満で、福岡武道館での他流試合を経験していない者には、本来は黒帯を出さないのだということを原則として頭に置いていて欲しい。

 

40歳未満で、組み手NG。試合NGの人間に発行されるのは福光流の段・級だけだ。

 

しかし、福光流は、生涯武道を行うための流儀だから、黒帯取ったらとか、2段取ったら辞めますと宣言する人間には一手も教えない。私は、職業武道家では無い。2段取って辞めると分かっている人間に無駄な時間を割く余裕はない。

 

長々と書いたが、風門館は、武道を真剣に稽古する人間には、年齢に関わりなく一生懸命に指導する。

 

しかし、「来てやっている・行ってやろうか」とか言う人間は求めていない。そこらあたりは、厳然としているので、それを承知で入会する人を待っている。