https://www.youtube.com/watch?v=pi5YUEj3tKQ
私は、凡夫のための護身実用のためには、汎用性・継続性・速習性の3つの要素がバランスよく整っていなければならないと考えている。
その中でも、速習性と言うのははずせない。
風門館は、普通の一般社会人のための護身実用の芸を学ぶ場で有り、かつ、研究している団体である。だから、週一回、2時間の稽古で、3年すれば、そこそこ使える芸を目指して稽古している。
となると手業、取り分け、前拳の使い方が重要になる。武道稽古をやってみれば分かるが、足技は、修得に時間がかかる。また、年を取れば取るほど、身体が固くなり、足技は苦手となるのが普通だ。そこを鍛錬して、出来るようにすることも大事だが、速習性と言うことを考えれば、手業の打拳体術から入るのが早い。
それで、風門館では、まずは、前拳を器用に使う稽古から入る。
この稽古法は、私の示唆を元に、T氏が考え出したものだが、こういう限定マススパーは、初心者には非常に有効だ。
組み手の初心者が、まず、前拳・前足を繰り出すことから始めるのは効果がある。これで、間合いを把握し、とにかく、相手との距離を取る。それが重要である。常に攻める意識。そこが重要なのである。
攻撃は最大の防御とも言う。反撃する武器を持つことは、重要なことだ。前拳を当て、その後、後ろ拳を爆発させる。時々、面突きの打ち抜き組み手になっても、前拳が当たっていないにも関わらず、無駄に後ろ拳を打つ者がいるが、体力の無駄で有り、また、相手に隙を作ることになり、非常に危険だ。
総合ルールの場合。下手なジャブを打つとタックルを合わせられる場合がある。そこら辺は、実際に食らって初めて分かることなので、他流試合をしないかぎり、打撃系の選手には私の言うことは通じない。しかし、当たらない距離で打つ、後ろ拳は、かっこうの餌食となることは事実だ。
こういうのも、経験だから、日本拳法道ルールでの乱取り競技は重要になるのだ。かって、我々の世代は、目の前で、有力な空手家が、グレーシの餌食になるのを目の当たりにしている。
話しがすぐ脱線するが、一般の護身では、前拳・前足による、コンパクトな当て身が有効である。今後も、こういう限定スパーをやりたいものだと思った。