https://www.youtube.com/watch?v=Gi7n8e5zOP4&feature=youtu.be
稽古内容
体術総合・体術護身
日本拳法道形 上受けの形・下受けの形
組討 腰車・鉢返・大外掛、小内足取大内
打撃
受け返し:三連打三種各30本、五連打二種各30本、
着胴打ち込み稽古 抜き胴左右各30本
対面シャドー 2分1R 木霊丸氏・H氏
懸かり稽古 S君2分2R 千手丸氏・K氏
鍛錬手合L2 千手丸氏・童子丸氏・K氏 2分2R
千手丸氏累計19R
風門館は、「大人のための護身教室」を標榜して活動している。これを前面に打ち出してから、50代前後の問い合わせも多く、やはり、この年代を対象にした武道・格闘技の需要と供給のアンバランスがあるのだと確かな手応えを感じている。
K氏。昨年、12月頃に入門。少年時代に多少空手の経験があるとのことだったが、段位は持っていない。しかし、47歳とは思えない動きで、風門の現役組である、千手丸氏や童子丸氏ともレベル2で、けっこう打ち合ってるから、驚嘆している。
ここで、誤解を招くといけないが、風門館では、鍛錬手合は、本人の年齢・技量・経験値などをもとに、私と本人とが話し合って決めている。決して、強制では無いので、年配の方でも安心して無料体験に参加して欲しい。
ただし、20代や30代で、鍛錬手合NGは、基本、認めていない。また、30代での鍛錬手合NGの場合。本人の意志や事情などは考慮するが、日本拳法道連盟の段位は取れない。日本拳法道連盟の黒帯とは、基本的には、福岡武道館のコートに上がった経験がある者か、今後上がる予定のある者に贈るのが基本である。
風門館は、福光流も併伝しているため、福光流の段位は形稽古で出すことは出来るが。その代わり、生涯福光流を稽古するというのが前提で、途中で辞めると分かっている人間に大事な家伝の芸を教えることは出来ない。
そうすると、40を越えた人間は、日本拳法道の段位は取れないのかというとそういうことはない。40代、以上は、形の審査を重視するのと、組み手は、防具付きで、首から下はライトコンタクト・面は触れ止め。で審査するので、どなたでも取得可能である。
50代では、面は、寸止め、首から下はライトコンタクト。が規準であるから、これもまた、どなたでも根気さえ在れば、取得可能である。
K氏は、本人の意志もあって、鍛錬手合レベル2で、審査する予定である。動画を見てもわかる通り、一般社会人の護身としては、これだけ打ち合えれば、十分ではないだろうか?
私は、護身の基本は、胆力にあると思っている。細かい技術論云々より、ぐちゃぐちゃにどつき合い、転げ合う経験。これが、一番肝腎だと考えている。
細かい技術や、精緻な技法は、そういう乱打戦を経験してから、ゆっくり身につければ良いと思っている。あるいは、逆に。形稽古で、ゆっくり技を練って、その後、ど付き合いの経験をするのでも良い。
ただし、年齢の壁も重要であるから、怪我をしない程度で。ここが一番大事なところだと思う。
私が、どつき合いに拘るのは、過去、このど突き合いの経験をほとんど経ずに30代で指導者となった人間を見ているからだ。30代で、防具の地稽古も早々と辞めて、大会経験はわずか1回。そういう人間が黒帯を締めて、何をするかというとこれが意外と門人を大会に出したがる。防具だと舐めていると大怪我をするのが、日本拳法道ルールである。
私の自慢は、私を含め、私の門下も、他流試合で大怪我を一人も出していないということにある。その代わり、稽古のメニューも徹底的に、大会に出ても大怪我をしないと言うことを前提に組んでいる。
私は、基本的に、何歳で入門してきても、将来の指導員を育てると言うことを目標にメニューを組んでいる。
その際、当然、年齢の壁を意識しながらも、極力、我々のやっていることは、怖いことなのだということを認識させている。そのためには、その年齢での許容範囲内の<痛い・怖い>は、必要だと思っている。
防具付きでも、頭を打つ競技は、怖いものだ。また、打撃・投げ・関節有りルールは、投げも怖い。低い背負いや、大外は危険な技だ。
そういう危険性の自覚のない指導者が、この世界では一番怖い。
武道の世界には、机上の空論を述べる人が、たまに存在している。それも、本人の経験から来ているのであれば、いいのだが、だいたい、有名な達人の本の受け売りが多い。
そういう人でも、習う側で終わっていれば、弊害はないが、教える側にまわり、しかも、競技武道の指導者になり、怖い物知らずで、門人に大会出場を強制したりしたら、これは悪夢である。
風門からは、そういう人間を出さない。それが、私の指導の、基本である。
K氏。毎週2R。現役ばりばり組みの二人と鍛錬手合をこなしている。レベル2は、防具付きで、首から下は、フルコンタクト、面は当て止めである。
言うのは簡単だが、ローキックとか、容赦ないから、2R終了時点で、全身に痛みがわき上がってくる。まさに鍛錬である。
この試練を通して、黒帯を締めるから、感動もひとしおなのである。
風門館は、無理なく、怪我無く、根気良くをモットーに活動しているが、基本、武道を稽古している。そこには、当然、厳しさもある。
それを、乗り越えていくk氏の姿が美しいと感じのは私だけだろうか?「47歳の青春」輝いているk氏の姿はまばゆい。