https://youtube.com/shorts/8lg7zY67bJ8
風門館は、「大人のための護身教室」を標榜して活動している。想定している対象年齢は、30歳~50歳代の人だ。
無論、少年・女性・中高校生・20代も、入門してくれるなら大歓迎だが、若い人は、KBやブラジリアンに流れるのが現況なので、そこに無理して参入したいという気にはなれない。
むしろ、少し落ち着いた30歳以上の年齢で、護身や武道を学びたい人と、じっくり、ゆっくりとやりたいというのが私の偽らざる本音である。
風門館の稽古のうち、95%は、形稽古や技の受け返し稽古なので、この稽古自体に年齢の制約はない。現在、64歳の私が、一番年長だが、80歳までは、ペース配分を考えてやれば十分出来ると思っている。
問題は、残りの5%。乱稽古の部分だが、これは、やはり、年齢と無関係という訳にはいかない。
元々、日本拳道自体が、徒手総合競技武道で有り、防具付きとは言え、試合自体はかなり激しいし、怪我・事故も当然起こる。
面付きの場合。どうしても頸椎への負担が大きい。だから、本来の日本拳法道乱取り競技法であるL5を何歳までさせて良いのか?正直、私自身にも未知の部分がある。
風門館は、基本。全て私の体験に基づいてメニューを組むので、41歳以上の人には、競技への出場は推奨していない。
本人の強い希望があり、自己責任と言うことならばと言うことで許可はするが、私自身は、40歳以上は、形稽古と受け返し。あとは、目慣らし程度でいいのではないかと考ている。
ところが、最近、40代後半。50代の人も増え、普段の地稽古をどのレベルまで、させてよいのか悩んでいたところだが、八咫丸氏とS氏が、マスクを付けてのマススパーという組手法を発明して、意外と盲点だった。
これを鍛錬手合L1.5として、位置づけ、現在標準の組手法としている。
動画のT氏。現在50歳。今年6月で51歳になるそうだが、毎週、このL1.5で1分3Rをこなしている。
時々、体への負担を確認しているが、特にきついとかはないと言うので、40過ぎの門人の組手法としては、これが、一番最適だと感じている。
鍛錬手合L1.5は、着面・着籠手。面触れ止め。胴・軽めの当て止め。下段は、置き止めと言って、それなりに当てて良い。首相撲あり。
面を付けるのは、触れ止めとは言っても、当たる場合も当然多々ある訳だから、その際に、鼻や歯を折ることを防ぐためである。胴も、多少は当たって痛い目に会うのも、武道である以上仕方の無いことだろう。また、下段は、そこそこ当てて痛くても、仕方が無い。
風門館は、ゆるい稽古を売りにしているが、ベースは、徒手総合競技武道・日本拳法道である。多少の痛みは当たり前であって、稽古に来て、毎週痛くもかゆくもない稽古を望まれても困る。武道の、武は。武術の武である。
多少は痛い。これくらいが、30歳以上の護身教室としては最適だろう。
また、40歳以上の審査の際の組手法も、このL1.5で十分ではないかなと思う。
もちろん、L2、L3で執っても良いが、私自身に無理をさせる気は無い。
特に、50歳を越えたら、基本は、このL1.5で十分だ。
ちなみに、鍛錬手合が、混乱して、私自身、ごちゃごちゃになっているので、ここで整理しておく。
L0:遠当 まったく当てない組み手法。
L1:着籠手。寸止め。
L1.5:着面・着籠手。面触れ止め。胴・軽めの当て止め。下段は、置き止め
L2:防具着用:面当止め・他フルコンタクト。
L3:防具着用:完全打ち抜き・打撃のみ。
L4:防具着用:面当て止め・他フルコンタクト・投げ・関節・絞め・寝技10秒。
L6:グローブ空手・アマキック。
L7:空道・真武館・アマシューティング・禅道会など。
風門館で対応できるのは、L6までで、L7となると、寝技を含めて出稽古が必要となる。