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風門之儀2022。成長する。46歳からの挑戦・弦音丸5級・鍛錬手合L2。田川郡福智町武道館。7月24日。
時々、人から、なんで、金にもならない武道の指導なんかしてるんですか?と聞かれる。道楽ですからと適当に答えているが、
本当は、人の成長する姿を見るのが好きだからだと思う。
風門館は、<大人のための護身教室>を謳って活動しているから、当然、40歳以上の入門者が多い。
40歳以上・未経験の門人達を、怪我をさせず、無理をさせず、しかし、一方で現実の厳しさも教えていくというのは、人が思う以上に難事である。
また、若い人間なら、大会で勝つことを目標にすれば良いので、モチベーションの維持もそれほど難しくないが、40歳以上の人に大会出場を目標とさせることは安全性を考えると私には出来ない。
では、何を目標とすれば良いのか?
そこで段・級を取得するという目標を設定出来るから、武道は素晴らしいし、それが、先人達の知恵の結晶なんだろうと思う。
また、鼻歌まじりに稽古に来さえすれば、取れる段・級では、挑戦する気にもなれないだろうが、日本拳法道の場合、丁度よい具合になっている。
根気力があれば、誰でも週1・2時間、3年で初段を取れるが、その間には、そこそこの痛みに耐えなければならない。一般社会人にとって、誰でも越えられるハードルだが、誰でも越えられないハードルでもあるという絶妙な強度設定になっている。
年齢に関わらず、根気力があれば、誰でも越えられる。しかし、遊び半分で稽古に来ている人間には決して越えられない。謎々の世界が、日本拳法道の段・級取得にはある。
風門館は特に、ゆるい稽古を売りにしているので、稽古の95%は、楽しい稽古だが、段・級を取るためには、ラスト60秒2Rくらい、少し痛い目に合わなければならない。
それも、少しずつハードルが上がっていく。
弦音丸氏・46歳・未経験で入門。現在5級。12月には、3級茶帯昇級の審査が待っている。
茶帯の際の組手の強度は、打撃のみ完全打ち抜きのコンタクト・レベル3である。
そこへ昇っていくため、その前段階である、L2で現在取り始めたところだ。
風門館の場合。この鍛錬手合(一般でいう組手)のレベルを、0から7まで設定している。
だから、昇級すると同時に、より痛い目にあうレベルへと上がっていく。それを乗り越えていくこと自体が、一つの目標となり得るだろう。
鍛錬手合レベル2:防具着用・面当て止め・他フルコンタクト。打撃のみ。
この辺から、首から下はフルコンタクトになるため、稽古が終わる度にあざだらけになることが多い。
フルで蹴込んでくるローがいかに効くかを実感できる段階である。また、面も当て止めと言ってもKO狙いをするなという曖昧な程度なので、けっこう当たる。
たまに、ガツント来る。このガツンが嫌らしくて、辞めて行く人が多い。しかし、50歳以上は、基本寸止めにしているので、逆に言うと、40代の人にとっては、そのガツンを経験する最後の年齢ということになる。
こうやって、一人一人が、成長していくのを見ていると嬉しい。
その嬉しいというエネルギーが、道場運営を維持させるのだろう。
風門館事務局。0947・32・3550。代表福光まで。