日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館公式ブログ

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風門館徒然。棒振り五法。玉石之行。田川郡香春町風門館本部道場。2021・5・30。

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令和3年5月30日。日曜日。午前の部。晴れ。田川郡香春町風門館本部道場。

稽古者:A氏・B氏。

稽古内容 体術総合・体術護身。

豊前福光派古術鍛錬法:棒振5法・玉石之行。

風門館当身拳法素振12本。

受返:羽手拳法・蹴足12法。5種。

コロナで、緊急事態宣言が延長となり、今の段階では、6月20日以降も、公共施設が開放されるかどうか定かでは無い。

昨年度から、これで、三度の緊急事態だが、学校を始め、コンビニやスーパー。医療機関が開いていて、公共の施設が、閉鎖というのも合点がいかない。特に、既に6月であるから、屋内施設でも窓を開放するから、良さそうなものだが、設置者である行政が決めた以上、どうしょうもない。

その中で、風門館は、野天での完全予約制で、稽古を続けている。

一度灯した灯りは消さない。これが、古術の掟なので、私も粛々と御道の行を重ねている。

昨日は予約が二人入り、思ったより以上に、稽古をした。ボクシング経験のあるB氏にとっては、野天というのは慣れない部分もあっただろうが、野天だからやれることもあると言うのは理解できたのではないだろうか。

風門館は、現在、週一回しか、稽古していない。となると、どうしても技術修練が主となり、本来鍛錬すべき基礎体力の部分は、各自努力となっている。

そういう時に、意外と面白いのが、棒振5法と玉石之行である。

これを修得すると高価な器具を買わなくてもかなりの鍛錬ができる。現代のウエイトとは違って、局所を鍛えると言うより、体幹を鍛える。姿勢を維持する静止筋肉を鍛えるという意味合いが強い。

私は、そういう鍛錬系が嫌いだったが、やり方は、当然習っているし、また、若い頃は、それなりの鍛錬をやっていた。

この写真の鉄パイプは、歩道の手すりか柵かのやつを使っている。玉石も、名前はすごいが、要するに昔の漬け物石である。かって、古術者は斧と玉石で鍛錬していた。要するに日常、身の回りにあるものを工夫して鍛錬する。その知恵を伝術するのが、古術の秘伝でもあった。

今時、古くさいのだろうが、高い金を払って、ジムに行くのも一法ならば、身近な道具で金をかけずに鍛錬するのも一法である。

棒振が5法。玉石之行が12法。こうして、世の中が、コロナ禍で騒然としている中、野天なら、野天での修練法を知っていることは大きい。これも、祖先の遺徳と感じる次第である。

福智町武道館での稽古は、どうしても、応用的な稽古になることが多い。まだ、基礎の出来ていないA氏などにとっては、何をやっているのか分からない稽古が多いと思う。この野天での稽古は、基礎鍛錬法の修得と基本の素振り。歩法・体捌きの修得を主眼としている。

こういう、一見地味な稽古が、実は、一番重要なのだということに気がつくのは、他流試合をしてからだが、その時は、けっこう、癖がついているものだ。私としては、是非、この機会に基礎の確認と錬磨の時間として欲しいと願っている。