https://www.youtube.com/watch?v=jmEpsvFpMYs&t=104s
風門士情。野天稽古。田川郡香春町鏡山神社。2010年。
最近の人は野天での稽古と言うものに、ものすごく抵抗を感じるようだが、そこが私には分からない。
本来、護身実用の場合。野天でのケースが大半ではないだろうか?
古術は、野天での稽古を専らとする流儀であったため、私は、古術の稽古に関しては、野天以外でしたことがない。
天候の関係で、野天では、計画的にできないことは確かで有り、現在の多忙な社会人に不向きなことは承知しているが、野天でも、十分稽古が出来るということを知ることは重要ではないだろうか?
現在流行の、感染症の対処として、野天での稽古と言うのは、一つの対案であろう。
風門館も、人の出入りが多い。現在の会員・門人・門中のうち、鏡山神社での野天稽古に参加した経験のあるものは、木霊丸師範と、千手丸指導員の二人だけとなった。
この動画は、2010年。千手丸氏が、他流との手合を始めたばかりのころのものだが、田川郡香春町鏡山神社。風情のある場所である。
風門スタイルは、他流との手合の中で磨き抜かれてきた。
私を含め、33年間に渡る他流試合の歴史が、我々風門のプライドである。
誤解の無いように言っておくが、我々風門は、決して好戦的な意味で他流試合を好んでいる訳ではない。
むしろ、我々は、弱い・下手と言うことを強烈に自覚している。
だからこそ、井の中の蛙となることを恐れ、他流の歴々とした人たちと手合ってきた。
闘えば負けることが多い。しかし、手合であり、試し合いである。
それを避けて、机上の空論を弄ぶことをよしとしない。この精神が、日本拳法道の根幹で有り、風門スタイルの、根源である。
33年間。他流と手合続けた、風門の小さなプライドは、福岡武道館だけではなく、この野天からも生まれたのである。