日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館公式ブログ

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鍛錬手合とは何か?「錬胆・鍛眼・練気」としての試合法の役割と効果についての所感。

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鍛錬手合とは何か?「錬胆・鍛眼・練気」としての試合法の役割と効果についての所感。

 

私は、護身実用の実体験がない。

 

私の生まれ育った土地は、旧炭田地帯で有り、福岡県内でも修羅の町として知られた土地柄である。そんな、治安のよろしくない土地柄に64年暮らしても、防犯の意味での護身実用の実体験がない。

 

また、昭和33年生まれで、地元の進学校から大学へ進み、地元でサラリーマンになった私の身の回りで、生の喧嘩体験をしたことのある人間を知らない。

 

何がいいたいかと言うと、つまり、我々の年代でさえ、喧嘩経験など、一般的なサラリーマンは無縁であると言うことだ。逆に、一般的なサラリーマンで実戦体験が豊富となると常識的にはあり得ない。職場で、同僚・上司を殴れば、基本首になるだろう。

 

そういう危ない人間は、職場から排除されるのがリーマン社会の常識だ。

 

つまり、団塊の世代以降の日本人は、一般的には、生の喧嘩体験など無い人の方が普通で有り、圧倒的多数を占めている。

 

ただし、そんな私でも、仕事絡みで「らしき」ことは、3度ほどあった。

 

その際、時間にして、わずかだと思うのだが、気が遠くなるくらい長い時簡に感じた。とにかく、心臓がバクバクして、息も荒く、極度の緊張からか、喉もからからであった。

 

そういう経験から、私が得た結論は、護身実用に最も必要なのは、何よりも「胆力」であるということだった。

 

では、一般的なリーマンが、どうやったら胆力を身につけることが出来るのか?実戦と試合は違うという武道関係者は多い。私も、実戦と試合・競技は別物だと思っている。

 

しかし、では、実戦を体験するためにわざわざ街中に出かけていって、実戦を体験せよと言うのだろうか?一般的によく喧嘩と言うが、法律的には、暴行・傷害罪があるだけだ。原因がどうあろうと、どちらが先に手を出したとかより、結果として相手に怪我をさせたらその程度により、民事か刑事罰を喰らうことになる。

 

傷害罪に問われ、刑事罰を受けたら、リーマンは懲戒免職だ。退職金も出ないし、年金もそこまでだ。食えなくなったら護身もへったくれもないだろう。

 

つまり、現代社会に於いて、一般的なサラリーマンが、護身実用に必要な胆力を練るためには、試合・競技しか方法が無いと言う結論に達したのが、30歳の時であった。

 

ちょうどその年の秋、今は廃刊になったとある武道系の雑誌で、日本拳法道の存在を知り、まさに、私の理想のルールだったので、翌年、春。31歳の年に木立先生の門下に入った。

 

防具付きで、安全性を担保した上で、現代のアマチュア競技武道で許可されている技は、ほぼ使える。殴り合い・どつき合い・組み合って、寝技で転げ回る。

 

安全性と護身実用性のバランスに非常に優れている。ルール的には、空道に近いが、ベースが日本拳法なので、当然、日本拳法にも近い。

 

何より、私のような弱者には、空道や日本拳法は続かない。その点、日本拳法道は、他流試合を専らとする割には、商売気がないので、結果にがつがつしない。

 

だから、稽古もゆるい。ネットなどで、当たりの強い武道系に、週三日も稽古に行けている人の記事を見かけるが私には信じられない。

 

私のリーマンでの経験上、8時間勤務で終わると言うことはまずない。基本、昼食も入れて、11時間は、拘束される。

 

夜8時に終われば、ましな方なので、そこから、また道場なり、ジムなりに行くとなると私など週1回くらいが限度であった。

 

週休二日でも、土曜・日曜も仕事。家に仕事を持ち帰るか、下手をすると夜中の1時まで仕事というのもざらだったから、週に3回も稽古できるというのは、どんな職場なんだろうと疑問というか。うらやましい気分になる。

 

つい余計な話しをしてしまった。

 

私は、5歳の頃から、ぼちぼち福光流の稽古を始め、その後、中学で剣道、高校でいくばくか空手を学び、大学時代は、八光流、大学を出てからは、沖縄小林流、その後並行して合気会に学んだ。

 

形稽古が好きなので、今でも、風門館の稽古は、95%は形稽古か、形を応用した受け返し稽古である。

 

ただ、形だけで、「錬胆・鍛眼・練気」が出来るかというと難しいと感じている。

 

これは、あくまでも私の考えなので、他流の人と論争する気はないので、論争コメントは受け付けていない。

 

週1回・2時間。一般社会人が、生涯武道として続けることを最優先としながら、「胆力を練り・目を慣らし・気走りを読む」ためには、乱稽古・試合も必要と言うのが、風門スタイルである。

 

もちろん、競技至上主義ではないし、勝利がすべてとかでもない。あくまでも、護身実用に必要な「錬胆・鍛眼・練気」を練るための一つの行法として捉えている。

 

それで、自由組手と呼ばず、「鍛錬手合」と呼んでいる。

 

年齢・経験値・個人の意志を尊重しながら、適度な負荷をかける。形と乱稽古のバランスをうまく取りながら、生涯武道として長く続けることを目標とする。しかし、護身実用から乖離しないようアンテナは常に張っておく。

 

そういう自分の理想とする形が、今の風門館である。

 

私と同じような人間のために、私は道場を運営している。見学・無料体験入門随時受付中。

 

風門館事務局。0947・32・3550。代表福光まで。

 

ちなみに、冒頭動画は、私が38歳の時のもの、1996年秋・福岡武道館。当時の日本拳法道福岡武道館大会の活況がよくわかると思う。

 

この年、30人程度の66k以下級に出場。決勝まで5回戦を闘い、準優勝。当時三段。