私にとっての武士道は、
<一旦緩󠄁急󠄁アレハ義勇󠄁公󠄁ニ奉シ以テ天壤無窮󠄁ノ皇運󠄁ヲ扶翼󠄂スヘシ>
と言う精神を養い、持ち、また、実行できる胆力を練ることに尽きる。
そこに付随するもろもろの美徳や修養の精神は、この主題を明らかにすれば、必然的に付いてくる。
万が一の際には、覚悟を決め、<以テ天壤無窮󠄁ノ皇運󠄁ヲ扶翼󠄂する>
そのことさえ腹に収めれば、武士道は完成する。
問題は、覚悟し、実行することにあるから、武士道とは机上の空論であってはならず、行動の理念であり、行動の最終目標を示すものである。とにかく、重要なことは、己一身の身をもって、体現することにある。
それは、容易ではないから、日本民族は、覚悟の作法としての武士道を編み出した。
いかに、覚悟し、いかに体現するか。
その一点を見つめていく作業・修養。それが私の考える武士道であり、風門の目指す武士道である。