日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館公式ブログ

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駆け走る

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駈け走る 07・10・26 豊前香春鏡山神社

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豊前福光派古術は、野戦の芸法を伝えると称する流儀である。

戦国期の合戦武術を元に、江戸期、帰農した、豊前福光党の、<家守の芸>として、伝わってきた古術であるが、その中から、幕末の動乱期、奇しくも一人の奇才が生まれた。それが、古術福光派第12世守人、福光三郎左衛門猪之吉。その人である。

幕末の豊長戦争から秋月の乱佐賀の乱、そして明治10年の西南戦争に至る北部九州で戦われた4度の野戦を生き抜き、その、実戦体験を元に、近代古術を完成させた。古術福光派にとって、<荒ぶる風魔>そのものを、体現した人と言われている。

従って、近代古術は、甲冑武芸を元としながらも、幕末、明治の素肌戦の体験を大きく伝えている。銃砲弾飛び交う中で、<魂捨猪振って・岩走る>、駆け走り、駆け斬る。理屈抜きで、ひたすら駆け斬ること。それが、古術福光派の本質でもある。

昔日の稽古の大半は、これにて、行なわれた。現在は、一つの<護身の法・養生法・修養法>として、ゆるゆると芸を練っているが、いざ、<荒事>するときの気概は失わないよう、時として、激烈な稽古も行う。

 

<荒ぶる風魔>。それを失っては、古術とは言えない。 

写真提供 「おやじの魅力」のおやじさん。<http://blogs.yahoo.co.jp/yasu1233jp