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九州武道連絡会議・合同稽古会inタフス道場。百聞は一見に如かず。アナコンダ殺法の餌食となる。糟屋郡久山町。2022・7・3。
日本拳法道ルールの寝技10秒について、けっこう疑問に思う人が多い。特に、寝技系の人からすると10秒制限では、極めきれないという不満を聞くことが多い。
しかし、それは、本末転倒であろう。立ち技の人間に10秒間で極めきれなかったら、その程度の寝技ということになるのではないだろうか?
また、逆に寝技中心のブラジリアンに打撃が無いのはおかしいと言う不満を我々に述べる権利があるだろうか?
ブラジリアンには、ブラジリアンの考えがあって、寝技中心のルールとなっているのだから、不満のあるルールには出なければいいだけの話しだ。
寝技10秒は、立ち技出身者のために考案されたルールだ。たかが10秒。されど10秒。寝技の怖さ。たった10秒の寝技が出来ないと勝てない現実。それを戒めるための10秒だと考えればよい。
もし、日本拳法道ルールから、寝技10秒を無くしたら、それは、もう日本拳法道では無い、別の武道か格闘技になるだろう。
立ち技だけやっていても勝てないから稽古する。ルールが技術を伸ばすということを宗家から聞いた時は、そんなものかと思っていたが、最近、この寝技10秒の分かりやすい世界が、絶対に必要だと思った。
立ち技出身者は、実際に転がされ、絞められて初めて寝技の怖さを知る。ルール上、寝技10秒がなければ、どうしても打撃だけの稽古になりがちだ。
となると、それは、もう防具を付けたKBでしかない。打撃6・投げ3・寝技1。この絶妙な配分が日本拳法道の最大の特色だと言える。
今回の合同稽古会に参加した風門勢の二人は、打撃出身だから、打撃に関しては、そこそこの実力を持っているのだが、寝技経験0だから、そもそも寝技の怖さそのものが分かっていない。
<百聞は一見に如かず>という。何事も体験することで違った世界を知ることになる。
もちろん、安全性に配慮しながら、年齢・経験値の許す限り、ぎりぎりのところまで、体験させる。
最初は、無様な絵が残るが、それを踏み越え、稽古しつづけるとやがて、一人前の日本拳法道らしいスタイルの黒帯が出来上がる。
風門館は、負けることは恐れない。怖いのは、入院するような怪我である。それが理由で失職したり、あるいは、それがきっかけで武道を辞めて行くことを恐れている。
怪我を防ぎつつ、ぎりぎりの線まで、<覗かせる>。
そこが、行としての武道の難しいところだと私は考えている。
風門館事務局。0947・32・3550。代表福光まで。