平成31年4月21日。日曜日。午前の部。快晴。於田川郡福智町武道館
行者:木霊丸氏・千手丸氏・常磐丸氏
稽古内容 体術総合・体術古伝・得物護身
前半:福光流古伝組討
花手 4本目:前落、5本目:大外掛、6本目:裾払、7本目:大外刈
得手 蟹払・払車・尾長鳥
後半 体術総合コース:打撃(試合用)
受け返し稽古。回し蹴り防御・
キックミット・コーチッグミット 3種×20 千手丸氏:磐音丸氏
鍛錬手合L4 千手丸氏・常磐丸氏 2分2R
得物護身コース:元手:
変手勝2本目:斜文字:初手蔦絡、魔名手蟹払・蝶名掛、変化:奥掛
千手丸氏累計3R
前半は、全員で古伝の組討稽古。一見柔道に見えるが、古術の場合。鉢替えと言って、相手の頭を移すことで重心を崩す。そのため、柔道式に比べると力が無くてもかけることができる。ただし、転がすような技が多いので、柔道ルールだと、効果にしかならないような技が多い。
ところが、この手の技が、日本拳法道ルールでは非常に有効なので、おかげで、福光流の古伝技も日本拳法道ルールという土俵を借りて生き残ることが出来ているわけである。
風門の、前衛的なようで、古朴な雰囲気というのは、日本拳法道と福光流を併伝しているから起こる必然なのだが、我々は、この風門スタイルを多いに気に入っている。
後半は、試合組み得物組分かれて稽古。
最近は、試合組の稽古は、千手丸氏に50%くらいまかせている。自分の試合に必要なメニューを自分で組み立てる。そこも、彼くらいのキャリアになると必要な時期だと思う。
私は、31歳で日本拳法道に入ったが、入る前から、近所の中学生を集めて、同好会形式で指導していた。だから、その年の秋、日本拳法道第4回選手権に出場したとき、既に指導者でもあった。それ以降、41になる2週間前の最後のアマKBの試合まで、常に、道場の運営と指導と選手を兼任していた。しかも、その頃は、少年部の指導もしていたのだから、今、考えるとよくやれたなと思う。
さて、その間。私は、木霊丸氏と変手勝の2本目:斜文字を稽古。
木霊丸氏に初めて教える手業は、私にとっては、30年ぶりくらいの技になるので、私もこなれていない。しかし、そこが、逆に言うと面白い。
身体の奥底に眠っていた技が、彫り出されるように、徐々に姿を現す。驚異の教育法だったと思う。
錆を落とせば、綺麗な刃紋が浮かぶ。しびれるような感覚があって、楽しくてしかたない。祖霊に深く感謝するところである。