福光派古術では、武者振る。とか、武者振りの良い。という言葉を盛んに使い。それを、一つの人間の理想型として見る。
それを、字句で伝えることは難しいが、この、書庫、風門士情に掲げている、おやじさん提供の写真には、それが、よく、捉えられている。
風門館設立、わずか、一年。門中達のこういう顔が見られて私も嬉しい。もっとも、みな、日本拳法道のわたしの門下としては古いが。
平時に於いては、家業専一に、家人を養い、家人を愛す。族党、近隣と、相身互い、ただ、凡々たる市井の人として世を送る。誇ることなく。奢ることなく。その芸も隠す。
しかし、一旦、事あらば、<荒ぶる風魔>となりて、山野を駆けめぐり、守るべきものために、一身を惜しまず。されど、腹などたやすく斬らず、己の命果てるとき、仇敵、一人必ず討ち果たすべし。
これが、福光派古術の理想の武者振りある。