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規定型 上受けの形。これは、日本拳法道連盟6級の形です。まず、この形から入ります。形競技の部の狙いは、審査以外には形の稽古をしないという弊害を取り除く意図で始めました。
もう一方、流儀としての日本拳法道という顔も持っている。木立門下でも、この流儀としての日本拳法道というものが理解できている人間が少ない。というより、他流派出身で、唯一、門下に残った私以外、分かってないのではないだろうか?
現在、木立門下で現実に門人を育成しているのは、私一人になった。他の高段者が流儀としての日本拳法道の顔を理解していたとしても、門人を持たない以上、道統の継承は不可能である。
私は、競技としての日本拳法道に惹かれて、木立門下に、今から35年前入門した。最初の頃は、競技法としての日本拳法道のことしか頭になかった。特に、私は空手黒帯であると言う経歴と第4回無差別級30人トーナメントでどこかの空手の黒帯を破り、第5回大会では、同じく無差別級30人トーナメントでベスト8に入り敢闘賞をもらった経歴を評価され二段になった。
形は二段の指定形だけを学んで、審査は自由組手だったから、形を特別に難しいとも思わなかったし、私にとっては、一度習えばすぐにできる感じだった。
ところが、その後、少年部や未経験者を教えるために、都度都度に6級の形から先生に学び始めて、なんでこれができないのかと疑問に思うくらい、全員が出来ないのに苛だつ日々を送っていた。
そして、生徒の上達に合わせて、私の形の修練も進み、10年ほど立つと、この形がいかに優れているかが分かるようになった。まさに、この形こそ、日本拳法道スタイルを作るための必須アイテムだと言うことに気づいたわけである。
そして、今年、4度目かの、五段の形の直伝を受けて、要約、先生の理想とする全局面打撃対処型総合拳法とは何かがようやく理解できた。ここに到るまで、35年かかった。
昨年度くらいからだろうか。競技連盟の中島会長から、この木立伝日本拳法道の形を残すために形試合ができないだろうかという相談を受けた。最初は、この地味な形で試合をしたとしても受けないだろうと思ったが、やはり、形修練の動機として競技化を勧められるうちに、それもありかなと考えるようになった。
そこで、閃いたのが、スケート競技だった。規定とフリー。この形にすれば面白いものができるかなと思いついた。
つまり、形競技に出場するためには、全員、規定形としての日本拳法道形を覚えなければならない。そして、自由形は、各武道などの組形・約束組手など何でもありにする。これだと、形競技でも異種格闘技交流戦ができる。
我ながら、画期的だなと自画自賛している。
規定型は、いずれ一回戦、6級の形。二回戦、5級の形、三回戦、4級の形とすればよいと考えている。他流派でも、各級二本の組形であるからそれほど負担にはならないだろう。
規定は、10点満点。自由形は20点満点で採点し、合計30点満点で競う。
判定基準。点数の配分など、課題はあるだろうが、順次改善しておけば良い。現在の競技法も防具など、私の出た4回大会頃までは、自由であった。日本拳法の選手が、鉄面のまま出てきて、我々は試合してきた。服装も自由。
それを繰り返しながら、徐々に改善して、今の形に落ち着いたのである。
形競技も色々苦情や不満は出るだろう。その上で改善して行けば良い。改善していけば、やがて落ち着くべき所に落ち着くものだ。
要は、最初の一歩を踏み出すことが重要なのである。
また、風門館は、40歳以上の壮年部が多い。組手試合は厳しいという女子部や壮年部にも、発表の機会を与えたいというのが、この形競技導入の趣旨でもある。
今回、実験的に風門祭に急遽取り入れた。川上二段と福山四段組み。実は、合わせたのは、大会前一度だけ。取りあえずやてみようということでやったが、思った以上に良い出来だった。
来年からは、本格的に実施したいと考えている。