日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館公式ブログ

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風門館。芯を作る・日本拳法道連盟制定形36本。田川郡福智町武道館。2022・4・10。

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日本拳法道には、一つの流儀と言う側面と、一つの競技武道団体という側面がある。普段、競技武道としての日本拳法道に目がいきがちであるが、この競技武道の側面ばかりみている大きな陥穽に陥ることになるので、要注意だ。

 

競技武道としての日本拳法道では、毎年の福岡武道館大会で勝った流派が、よく見える。軽率な人は、それに振り回され、最後は、自分が何をやっているのかが分からなくなる。

 

身も蓋もないが、徒手総合ルールである、日本拳法道では、打撃+組み技の出来る者が有利なことは間違いない。しかし、その組み合わせについては、何種類もあり、結局、どんな組み合わせであろうと強い人が勝つ。そして、強い人は、誰よりも稽古しているのが普通である。流儀がどうのこうのより、稽古量が多い者・稽古の質が高い者が勝つ。当たり前すぎる結果になるのが、競技武道のリアルである。

 

だから、勝ち負けの分析は必要だが、毎年、勝者の組み合わせを追っかけていると、技も乱れ、自分が何をしたいのかが分からなくなり、結局武道そのものを辞めて行くことになる。本末転倒であろう。

 

今回は、そういう競技武道団体としての日本拳法道ではなく、一つの流儀としての日本拳法道について語りたい。

 

日本拳法道は、日本拳法道の技術・乱取り競技法をベースとして、今から、38年ほど前、木立宗家が中心となって、新たに編成した福岡発祥の新興流儀だ。

 

確かに、ベースは、日本拳法なのだが、宗家自体は、福岡では有力な某拳法武道の出身で有り、当然、その技術や理論が、日本拳法道成立の過程に於いて、大きな影響を与えたことは間違いないだろう。

 

その木立先生の、拳法理論の精華をまとまたのが、基本の素振り6本と、左右の抜き胴。それに、36本ある日本拳法道形なのだ。

 

技を増やすのは簡単だが、拳法技術・原理を基本8本と、形36本にまとめるのは、容易では無い。徹底的に無駄をそぎ落とし、必須なものだけを残す。

 

その鋭利な思想が日本拳法道の精髄と言えるかも知れない。

 

昔は、私も、この形の真価は全然分からなかった。あまりにもシンプルであるし、5歳から武道を始めた私にとっては、見て真似するだけなら容易であったからだ。

 

ところが、この33年間。人に教え始めると、この形が容易では無いことに気づいた。シンプルに見えて、奥が深い。また、打撃理論の精髄であるから、やればやるほど難しくなり、また、この形の真価が分かるようになる。

 

極論すると、日本拳法道は、素振り6本と、左右抜き胴。形36本で出来ていると言える。

 

まさに、この形で、日本拳法道の「芯」を作るのである。「芯」さえできれば、後は、自在に、他流の技をかっぱらってくればいいし、かっぱらえる。

 

風門館は、「形の風門」と言われるくらい、日本拳法道形を徹底的に修練する。それで、「芯」を作っていく。

 

不思議なもので、過去、のべ800人ほど教えたが、そのうちのかなりの部分が、打撃系の他流儀出身者であった。だから、組手になるとうまいし、強いのだが、形をやらせると、え?というくらい出来ないし、下手なのである。

 

そこに日本拳法道の秘密があるのではないかと感じている。

 

螺旋・重心移動・相手の重心を取る・推進力・体捌き・入り身・円転。

 

格闘技として使える技が、容易に武術に変化する。

 

色々なことを日本拳法道形は教えてくれる。木立派日本拳法道の神髄である。

 

今、風門館は、44歳の千手丸氏が一番若いという、特殊な道場になっている。40代後半で、入会してきた門人に、将来の指導員を育てると言うと、怪訝な顔をするが、私は、極論だが、日本拳法道の指導員には、競技経験は必要ないと思っている。

 

必要なのは、徹底的に、素振り6本と、左右抜き胴、そして、日本拳法道形が出来る人間だ。

 

競技での強い・弱いを言えば、KBでも、ボクシングでも、ブラジリアンでもいいわけである。流儀の如何を問わず、強い人は強い。

 

しかし、その人たちに日本拳法道形が出来るかというと思った以上に出来ない。

 

だからこそ、日本拳法道形が出来ると言うことが、指導員の一番重要な条件だ。

 

縁あって、日本拳法道連盟・風門館に入門した以上、日本拳法道で強くなる。うまくなる。そして、その指導なら出来る。

 

それが筋ではないだろうか?

 

日本拳法道連盟・風門館。週1回2時間。稽古の95%は、形稽古・技の受け返し稽古。にも関わらず、日本拳法道ルールで、他流試合をしても、そこそこの結果を残している。

 

その一因が、日本拳法道形の徹底修練によって、「芯」を作っているからだと私は確信している。