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風門館千日鍛。51歳の壮年男子・変手スタイルとは何か?野生輝くべし!田川郡福智町武道館。2022・10・9
壮年部を預かる場合。一番気になるのが、怪我の心配だ。風門館の稽古の95%は、基本・体捌き・組み形・技の受け返しだから、60代でも、出来る稽古体系になっている。
問題は、ラスト15分くらいの組手である。
しかし、この組手も、普段は、マススパーしかしないので、50代なら、誰でも無理なく出来るし、皆、楽しそうにやっている。
私も当初は、50歳以上は、風門祭も形の演武で出れば良いのではないかと思っていた。ところが、51歳になった上羽丸氏の動きをみていると、50歳以上でも出来る試合スタイルはないものかと考えるようになった。
安全性により配慮し、しかし、ふざけた気持ちでは出来ない程度の緊張感のあるスタイル。
その試行錯誤の中で、生み出されたのが、この壮年男子・変手スタイルである。
ひとは、いつまでも輝きたい生き物だ。しかし、輝きすぎて、消滅しては意味が無い。
護身実用のための速習性と継続性を両立させることは至難の技なのだが、この変手スタイルなら、50歳以上の人でも無理無く出来るという結論に達した。
もちろん、志願制である。それも、55歳までが限界ではないだろうか?
いつまで、チャレンジするかは、各門人が決めることだと考えている。
しかし、この変手スタイル。当て止めだが、相手をダウンさせたら負けというルールにしたので、逆に言うとけっこう強い当たりでもOKである。とにかく相手をダウンさせなければよい。その一点にルールを単純化した。
問題は、審判が早めに取っていけば良いので、審判の技量次第と言うことになろう。
見ていても、緊張感が伝わる。このひりひりした感じが、試合の醍醐味だろう。
このひりひりした感じが、野生を蘇らせる。いわゆる心眼を開くためには、危険が必要というのが、古術の奥義なのだが、失敗すれば、元も子もない。
だから、昔から、その人間にとっての、ぎりぎりのひりひり感を味合わせる工夫・口伝が多かった。
無理にならないが、緊張感でひりひりする。人によって、そのレベルが違うので、風門館では、自由組手をL0~L7まで設定している。
この変手スタイルは、L1.7だ。50歳以上の一般社会人いとっては、これで十分だと思っている。
これで、不満なら、どんどんレベルを本人が上げれば良いのだから、話しは簡単だ。
私は50歳から55歳までなら、これで十分という考えだ。55歳以上は、形稽古で十分だ。
51歳。上羽丸6級。見ていても、ひりひりする。緊迫感のある鍛錬手合となっている。
「人は知性と野生の両立が必要」と言うのが、私の持論だ。
戦後の日本人は、文化的にも非武装化され、野生を失いすぎたと思っている。
その野生を復活させるためには、コンタクトスポーツが必須だ。だが、ラクビーやサッカーを50代でやれと言っても厳しいものがある。
その点、武道は、当たりの強さを調整しさえすれば、思う以上に、年齢の壁がないものだ。
特に、「大人のための護身教室」を標榜して活動している風門館は、鍛錬手合を細かく設定しているので、無理も無いし、また、ふざけた人間も生まれにくい。
風門館は、私の理想である。
風門館事務局。0947・32・3550。代表福光まで。