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風門館徒然 鎌倉古流豊前伝福光派古術&日本拳法道形研究 田川郡福智町武道館 2025・11・2
書きたいことは山ほどあるが、長くなると、自分で何を書いているのか分からなくなるので、出来るだけ簡略に書きたい。唯一の現役、千手丸師範補も既に47歳。今度の大会を花道に引退させようと思っていただけに無念だ。日本拳法道ルールに出せる選手を育成するのは容易ではない。通常、空手初段、柔道初段を取るのに、何年かかるか計算したらわかるだろう。週2・二時間ペースで3年。二つの初段を取るとすると単純計算で、週4・二時間ペースで3年。柔道・空手、それぞれ別に取るとすると週2・二時間ペースで、6年かかる。私は、柔道をやったわけではないが、柔道の三段・四段クラスと、平然と柔道ルールでの乱取り稽古が出来るくらいの組み討ち技術は持っていた。古術のおかげある。風門館で、福岡武道館に立てる選手を素人から育てるとすると、週1・二時間ペースで、6年かかる。当身・組討・関節・絞め・寝技10秒での他流試合をして、無事に帰還するだけでも最低限、6年はみておかないといけない。私の、門下で、素人から始めて、福岡武道館に立ったことのある者は、わずか3人しかいない。のべ、900人教えて、それが現実だ。素人が思うほど、総合ルールは甘くない。立ち技だけ、組技だけなら、いくらでもいるだろうが、両方対処出来るとなると極端に選手はいなくなる。社会人で、週1・二時間ペースで、6年間、稽古に来る根気力のある人間は、そうそういない。風門館は、形稽古・技の受け返し稽古中心で、誰でも出来る修練体系だからこそ、40歳過ぎの初心者でも続くが、それでも、初段まで行く人間は少ない。習い事は根気力であるし、合う合わないがあるので、こればかりは、どうにもならない。千手丸師範補、本人は、来年までは、現役を続行するといっているので、茨の道だが、指導者としてサポートするしかない。護身コース。
普段は、小太刀として教えているが、本来、古術では、特別に小太刀の稽古をする訳ではない。得物は、全て、元手から始める。元手は、一般でいう剣術のことだ。この元手が出来れば、棒の手・薙鎌・小太刀・バチ・双手術など、後は得物の特性に応じた変化があるだけなので、容易にできるようになる。
本来は、鎌倉古流豊前伝福光派古術と言う長々しい名前なので、端折って豊前福光派古術、内輪では、古術と呼んでいる。ただし、家伝の流儀であるために、どうしても、捏造古流扱いされるので、それなら、私が一代で作った新流儀として教えようということで、本年1月1日付けを以て、福光流柔術拳法という名前で教伝しているが、内心忸怩たる思いがある。
当身に関しては、確かに日本拳法道化したので、古伝とは違うとは言え、得物や組討など、私の工夫も他流の影響も何もない。そもそも、捏造と簡単にレッテルを貼りたがるが、芸法と言うのは、そんな簡単にできるものではない。
必ず、元があり、そこに変化して派生することはあっても、私、個人が一代で、これだけ膨大な技術体系を作れるはずがない。後で、振れるが、わずか、34本の日本拳法道形でさえ、未だに分からないことや未熟なところが多々あるのに、鎌倉古流を捏造扱いするネット批評家時代に腹立たしいが、文献的な証拠が残っていないし、巻物を失っている以上、致し方ない。
文献あさりが大好きな古武道フアンのオモチャにされるのにむかつく。己の顔もさらさず偉そうに研究だけしているのなんだか知らないが、腹がたってしょうがない。
鎌倉古流は、私と木霊丸師範・千手丸師範補・獅子丸二段の4人で、日本拳法道ルールから鉄パイプを使った他流試合までやって、使えることを実証している。
さて、この話になるといつも、怒りが満ちあふれるが、久しぶりに6人で、素振り足から、組形まで稽古できたので、非常に満足のいく一日だった。
日本拳法道形
再三、言っているように、風門館では、日本拳法道競技法と日本拳法道形の両輪があって始めて流儀としての日本拳法道が成立すると定義している。
従って、風門流の允可権が私に一任された以上、競技か形か、最低限どちらかが出来ていなければ、段級の発行はしない。
ちなみに、これは、私が始めたことではない。1989年、私が入門した頃の木立先生の本来の規準に立ち返っているだけである。
責任の一端は、私にもあるとは言え、集客がままならない状態のため、段位の発行が、緩すぎた。その結果が、今日の衰退にあるとしたら、一定規準の段位発行に切り替え、同じ滅ぶなら、日本拳法道の黒帯というのは、それなりのハードルを越えた者が巻くものなんだなと他流派から、ある程度の評価をされて滅んだ方がいい。
何でもかんでも段位を発行して、他流派から、侮蔑を受けて、インチキ拳法呼ばわりされるくらいなら、堂々と滅んだ方がよいと考えている。
私の頃は、現役四段制だった。どういうことかいうと四段までは、現役であると言うこと。この場合の現役というのは、道場で乱取りをするという意味ではない。福岡武道館のコートに立ち続けることを意味している。
その上で、私は、四段を39歳で取り、そこから、41歳まで他流試合を続けた。
それが、本来の日本拳法道の帯の価値だった。支部を拡大するために、段位を安易に発行しすぎた。それが、かえって、日本拳法道連盟の黒帯の価値を毀損し、挙げ句の果てに、その一部の支部のおかげで、真っ当に日本拳法道をやってきた、風門系まで、峠を越えると色眼鏡で見られるはめになっている。一度失った信用を回復させることは難しい。
風門系は、日本拳法道形を徹底的に練る。日本拳法道形は、見た目はシンプルだが、非常に、よく出来ている。木立先生の技術思想が全てこの形の中にある。この真価に気づくまで時間がかかるので、多くの人間が、この形を真剣に学んでこなかった。
私のみ、真剣に学び、未だにうまく出来ない。蜃気楼のよう形だ。手に入れたと思った瞬間、また、逃げていく。追いかけても追いかけても未だに、先生のようにうまくできない。特に、最後の五段の形は難しい。
長々と書いたが、先生が後4年で引退する。我々に残された時間は限られている。それまでに、より、正確に形を学び、習熟することが風門系の使命だと考えている。
私の日本拳法道歴も36年になった。先生の引退の後、私も、そんなに長くは出来ないかも知れない。
この稽古録に執拗に書いていることは、私なりに、何故に、日本拳法道連盟が衰退したのかという分析である。
木立先生は、こんな面白い競技法と形を作り残してくれた。おかげで、私も存分に他流試合をしたし、引退後は、形の研究を続けた。
後に続く者に、この私の分析を参考にしてもらいたい。私、個人の芸法修練に関して、実は、思い残すことはない。
後は、私以降、私のような粘着質な人間が出て、日本拳法道を日本拳法道として、残してくれたらいいなと思って、今後も活動していくだけである。
個人にも、流派にも運命がある。私も、たまたま、日本拳法道と出会い、私なりに、努力してきた。それで、滅ぶとしたら、それまでと言うことだろう。
先のことは、分からないが、私は、死ぬまで、日本拳法道と関わっていたい。そして、今後どうなるのかを最後まで見てみたい。
風門館 11月の稽古日程
・風門館 福智町武道館(福岡県田川郡福智町金田1313番地1)
毎週日曜日 10:00~12:00 予約済み
11月2日 日曜日 福智町武道館 10:00~12:00
11月9日 日曜日 福智町武道館 10:00~12:00
11月16日 日曜日 福智町武道館 13:00~15:00
11月23日 日曜日 福智町武道館 10:00~16:00
ジュニアからシニアまで 一般1000円・中学生以下700円/1回
第11回 風門館・小倉クラブ・練和会 合同稽古会
11月30日 日曜日 門司大里柔剣道場(北九州市門司区不老町1丁目1-4)
10:00~12:00
一般1000円 高校生以下500円
場所代1980円 電気代320円 (合計)2300円
・日本拳法道小倉クラブ・空手道錬和会徳力教室(総合武道風門館と空手道錬和会共同運営武道教室)
小倉南区徳力市民センター
毎週木曜日 少年部18:30~20:00 一般開始自由~20:30まで。
ジュニアからシニアまで 一般1000円・中学生以下600円/1回
空手道錬和会門司本部道場(日本拳法道連盟・加盟団団体)
門司区大里市民センター 月・水 17:15~18:45
門司区丸山公民館 土 17:15~18:45
・日本拳法道連盟八修会 八幡西区市瀬公民館 毎週金曜日19:30~21:00
*中学生からシニアまで 1000円/1回
連絡先 風門館事務局 ☎0947・32・3550
メール kirara.1958ss@gmail.com 代表福光まで。