日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館公式ブログ

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風門之儀2024 修身とは何か? 瀬川弦音丸新初段(48歳) 鍛錬手合L2・変手スイタイル 田川郡福智町武道館 2024・5・19 

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風門之儀2024 修身とは何か? 瀬川弦音丸新初段(48歳) 鍛錬手合L2・変手スイタイル 田川郡福智町武道館 2024・5・19 

 

風門館は、<護身・健身・修身 三位一体>を掲げて活動している非営利・社会体育団体である。

 

このうち、護身と健身は、分かりやすいが、修身とは何か?と戸惑う人が多い。我々の言う<修身>とは、<修身斉家治国平天下>の中の修身を意味している。

 

文字通り、芸法修練の身削ぎの行を通して、身魂を磨き、身を修め、家をととのえ、そういう、個々人が集まって始めて治国平天下に通じるという考えのもと、修行している。 

 

入り口は、護身・健身・競技武道目的で入門したとしても、それらは、一つの入り口・手段に過ぎず、最終的には、治国平天下を目指す。

 

私にとっての武道修練の意味とは、そこにある。この修身の行を経て、治国平天下を目指すと言うのが、風門士道である。

 

最も、そういうことを門中諸氏に強制している訳ではない。しかし、少なくとも、私はそういう意味で、修身を捉え、風門館を運営しているということを知ってもらうのも三段支部長格以上の参考・指針となるだろう。

 

治国平天下は、我々凡人には遠い世界だと思う人がいるかも知れないが、日本国は民主主義国家である。専制独裁国家では無い。民主主義の基本は、選挙権のある国民一人一人が、政治に参加し、また、その責任も負うという厳しさにある。

 

今だけ、金だけ、自分だけのことしか考えない人間が、武士道というものを語ることは出来ないだろう。自分の出来る範囲で、身を修め、治国平天下考えることは国民の責務であり、また、武士の本務だ。

 

あまり難しく考えても仕方が無い。我々芸法修行者は、机上の学問をやっている訳ではない。行動で語り、学ばなければならない。

 

つまり、修身とは、単純に稽古に通うことだと言える。3年間、黒帯を締めるために稽古に通い続ける。世間から見れば大袈裟なと言われるだろうが、全員社会人で有り、仕事を持っている。

 

<山の行より、里の行>という言葉があるが、まさしく、実感だ。山岳修験の荒行も、凡人には出来ないことだろう。しかし、生活のために、各自仕事を持ち、家族を養うことは、それだけでも苦行である。

 

少なくとも、私にとってのリーマン生活は苦行でしかなかった。しかも、サービス残業が当たり前で有り、そのわずかな時間をぬって、稽古を続けてきた。

 

音丸氏にしてもそうだ。仕事・家庭、稽古に割ける時間などほとんどない。そこを必至で時間を作り出し、週1ペースで通うことがどれほどの大変さかは、私を含め全員が知っている。だから、黒帯に敬意を払う。

 

また、習い事の中でも、武道・格闘技は、そもそもハードルが高い。日本拳法道は、安全性の高さを売り物にしているが、あくまでも、他の過酷な流儀に比べればと言う相対的なものでしかない。

 

基本痛い。黒帯までには、それなりの怪我をする。コンタクトスポーツである以上、そこを0にすることは難しい。

 

だからこそ、真剣に稽古する。技術を高めないと、やばいからである。その真剣味が、人を作るのだ。

 

風門館では、芸法修練者を行者と呼んでいる。考え方は、昔の山岳修験に近いかも知れない。

 

健身と矛盾しないようバランスは取るが、それでも、週1・2時間のペースを、40歳以上の人間が3年続けるには、よほどの生活のコントロールがいる。

 

酒癖が悪いとか、夜遊びが好きとか、ギャンブルが好きな人間は、まず、この3年間の稽古を続けることは困難である。だから、稽古に通うことそのものが<修身>言える。

 

試合に出て、ボロボロに負ける日もある。回りがみな経験者で、稽古に着いていけない日もある。怪我をした場合の家族の顔を思うと不安にさい悩まされることもある。

 

稽古が終わった後の爽快感と、もう辞めようかなと言う迷い。その中で稽古を続ける。しかも、仕事は忙しい。仕事だけでも疲弊しているのに、貴重な休日を芸法修練にあてる。

 

そういう逡巡の中の3年間を耐えた者にだけ、錦糸刺繍入りの黒帯が渡される。

 

得るものは、この黒帯というプライドだけだ。

 

まず、世間からは変わってると言われる。そして、黒帯を着けたからと言って特別強くなるわけでもない。若者にはすぐに追い越されていく。

 

それでも行を続ける。そこに意味があるのかないのか、もはや分からなくなる時期が、周期的にやってくる。そういう世界だ。

 

ただ、言えるのは、黒帯を締めたら、俗界とは違う世界が待っている。修身のできた者同士の世界は、非常に爽やかな世界だ。

 

仲間は少数とは言え、北部九州3県に、あなたの帯の価値を知っている男たちが、あなたを仲間・同志として、扱ってくれる。

 

そういう健康な笑顔・爽やかな風の吹くような世界に、仲間として迎えられる、その歓喜

 

男が男として一人前に扱われる世界。そこに帰属する喜び。

 

心が満たされる。そのためだけに、黙々と芸法修練に励む。特に、風門の場合。そこまで、ハードルの高いことをやっている訳ではない。根気力と、規則正しい生活さえ送れば誰でも出来る程度の行に過ぎない。

 

矛盾したことを書いているが、この世の全ては、表裏・陰陽から出来ている。これが実相だ。

 

35年掛けて、やっと12人目の新初段誕生を言祝ぐと同時に、風門館の修身とは何か?を書き残しておきたかったので、記した。

 

風門グループ稽古場所

風門館田川道場 田川郡福智町武道館 毎週日曜日 10:00~12:00

キッズからシニアまで

風門館八幡道場 八幡西区市瀬公民館 第2・4金曜日 19:30~21:00

*中学生以上

日本拳法道小倉クラブ 小倉南区徳力市民センター 第1・3木曜日

19:30~21:00 キッズからシニアまで

 

連絡先 風門館事務局 ☎0947・32・3550

kirara.1958ss@gmail.com 代表福光まで。