令和5年4月1日 土曜日 晴れ 風門館本部道場
行者:木霊丸氏
稽古内容 得物芸法
豊前福光派古術得物第一法 元手 脇勝三本目:肩車、四本目:風車
変化・口伝
薙鎌袈裟車・柄打ち・蔦絡・鎌掛・膝崩
木霊丸氏が多忙であったため、休止していた得物護身コースを、本日から再開。
備中から依頼のあった、肩車・風車等の説明動画を撮るため、それから稽古した。
ただし、木霊丸氏は、二巡り目となるため、初伝の時とは別の教え方になる。中伝に入った人には、当然、その人向きの教え方となる。ここら辺の説明は難しいし、集団指導ができない原因となっている。
しかし、同じ肩車であっても、二巡り目に習うとかなり詳細に理合いを学べるので、習う側としても飽きはこないだろう。
そして、この肩車や風車の奥の奥まで説明した。口伝之重要性が分かる場面である。
その説明をしながら、そのまま、変手勝の用法も伝授。また、この肩車・風車が、実は、薙鎌を使うための訓練法であることも実技を通して伝授。
木霊丸氏も、かなり、古術の元手に習熟してきたので、かなり膨大なデーターを移管することが出来た。
一単位時間あたりの、移管するデーター量は、相当に増えている。
古術が重視するのは、基本と理合、そして発想法である。特に、発想法を知るのは口伝でも出来るので、練度に合わせて、伝授する技の数が多くなる。
今日も、かなりの数の手業をこなした。
折しも、令和5年4月の1日。日本では、この4月から、新年度が始まる。桜の美しい季節。
福光谷は、シャガの花が賑やかに咲いている。
表の桜は人目につくが、裏のシャガは、日陰に咲く。
人知れず、連面と咲き続けるシャガのように、古術の道統も続いている。
春のシャガ、秋の石蕗が、福光谷に咲くかぎり、古術と福光党は滅びないと十二代目が願掛けしたという。
子供の頃から、とくに信じてきた訳でもないが、こうやった、確かに稽古が続いていると、そんな気持ちになる。
後、2日で、65歳。
もう10年は、稽古したいものだ。