令和4年。10月23日。午前の部。晴れ。やや暑い。田川郡福智町武道館。
行者:千手丸氏・千木丸氏・八咫丸氏・弦音丸氏。
稽古内容:体術総合・体術護身。
前半
豊前福光派古術・組討:置車・置倒
風門館護身体術・飛び膝展開。飛び膝→蹴手繰里→裾車・蟹払
受け返し稽古:被せ突き・展開4種
後半
風門祭ルール確認。
第2回タフス道場松田先生直伝講習会
内容:肩固め・立ち絞め・腕拉ぎ・腕拉ぎの離脱法。
千手丸氏。32R。
千木丸氏。22R
八咫丸氏。29R
弦音丸氏。27R
上羽丸氏。23R
本日は、タフス道場の松田先生が、風門祭のルール確認に来られると言うことなので、合わせて、第2回松田先生直伝講習会をお願いしたら、快諾されたのでありがたかった。
まず、前半は、松田先生がお見えになるまで、つなぎとして、前回、八咫丸氏が使った投げの古術バージョンを稽古。そこから、飛び膝の展開、被せ突きの展開と稽古した。
ちょうど、ここまで、1時間。
その後、松田先生がお越しになったので、風門祭のルール確認を行い、そのまま、第2回目となる、松田先生による絞め技の直伝講習会を受けた。
前回は、参加者が、私と八咫丸氏・上羽丸氏の3人で、貴重な機会を逃してしまった。しかし、今回は、5人参加があったので、各自貴重な経験になったと思う。
風門館は、寝技が弱い。そもそも、日本拳法道ルールが、当身6・投げ3・寝技1となるようにルール設計がなされているため、普段の、稽古も、当身・組討で、終わってしまいがちになる。
週1回2時間の稽古で、総合ルールをやるのは、難しい。それに、私自身、柔道などの経験が無いため、寝技が不得手だ。
今は、ユーチューブなどで動画がいくらでも見られる時代とは言え、基本が分かっていないと動画だけ見て、技が身につくと言うことはあり得ない。
風門館は、寝技10秒制限の中で、いかにその10秒をしのぐか?から入るのだが、次の段階として、下からの反撃技を知りたい。
特に、三角絞めを使えると非常に有利になるので、専門家である松田先生に、絞め技の基本から学んでいる。
今日も、わずか30分とは思えない濃い内容だった。風門館は、未経験者か、もしくは、立ち技経験者が入門する傾向にあり、皆、投げ・関節・絞めの怖さを知らない。
他流試合の場合。関節を喰らって、タップするタイミングが分からないと、そのまま、壊される。絞め・関節は、耐えるより、まずは、壊される前にタップが、風門館の基本だ。
そこから入って、やがて、寝技の知識・経験値が深くなれば、耐えれば良いと私は指導している。
ほぼ、全員、絞め技の怖さを知らない中、松田先生から絞められて、柔道家の絞めの怖さを知っただけでも、本日の講習会の意味があったと言える。
また、私が現場で指導できるのも後10年ほどだと思う。
その後は、黒帯に、後を託すつもりで指導しているが、一番なってほしくないのは、門人の前で技を知らない姿を見せられない指導者だ。
そういう指導者になると、専門家の指導を受けられなくなる。分からなければ、専門家に学ぶ。それが風門スタイルである。
総合ルールの技を全部極めるのは、我々のような、凡夫には無理がある。出来ない技は、自ら学ぶ姿勢を門人に見せる。
そういう指導者になれば、何も全部の技が出来なくても、後進を育成することができるし、門人をコートに上げても、危険な目にあわせなくてすむ。
総合武道の指導者は、自分が出来ない技は、人に学ぶという姿勢が、最低限必要だ。
黒帯を締めて、見た目は立派だが、技がない。無いのは構わないが、それを門人に知られることを恐れ、一切他人に学ばない。学ばせない。
そのくせ、門人を試合に出したがる。そういう指導者を作らないために、今後も風門館の弱点である寝技の補強に努めてゆきたい。
松田先生。本日は、ありがとうございました。
風門館事務局。0947・32・3550 代表福光まで。