https://www.youtube.com/watch?v=BujabnKwo2c
私が、風門館で目指しているのは、継続性と速習性のバランスである。特に、継続性を最優先する稽古体系を取っているので、稽古の95%は、形稽古か、もしくは技の受け返し稽古で行う。
従って、稽古内容の95%は、70代でも稽古できるような内容になっている。
最後の5%は、乱取りを行うが、普段は、目慣らし程度のマススパーを、60秒で、一人3Rくらいやる程度だから、これも、無理が無いので、60代でもやりたい人はやれると思う。
継続性のことだけ考えるとそれで全く問題ないのだが、速習性ということを考えると、やはり、当たりの強い組手も、必要だと私は考えている。
そのため、50歳未満。茶帯以上は、当たりの強いレベル2以上を、秋の大会シーズンに向けて、特練として、2ヶ月間行う。
この間が、一番きつい時期になる。
それも、大会へ向けての稽古となるので、集中力が違う。結論から言うと、この過程を経た者の稽古に対する姿勢・考え方が、その後、全く違ってくる。それを知っているから、40代には過酷なのだが、志願制でとしているが、出来れば、一度くらいは大会経験を積んで欲しいと願ってしまう。
また、強い・弱い・うまい・下手、いろんな尺度があろうが、風門館は、己自身の護身実用のために稽古することが本旨であるから、周りの評価は、気にしないというのが、我々の考え方だ。
試合は、あくまでも、「試し合い」
特に、日本拳法道ルールと言うのは、元々、「安全に他流試合が出来る」ことをコンセプトとして開発されたので、我々にとっての試合は、ほぼ、他流試合となる。
そこでの、勝ち負けは、風門館にとって、本質では無い。その他流試合を意識して、この2ヶ月の特練を乗り切り、終わったら、結果を全員で分析する。
そして、それを元に、普段の稽古内容なども微調整していく。
49歳・千木丸初段のここ数ヶ月の格段の進歩を見ると、やはり、試合・大会・試合稽古と言うのは、効果が大きいと言わざるを得ない。
平均年齢47歳の壮年部5名と新人の女子部1名を率いている私には、大会に出しても怪我をさせないという責任がある。
防具付きで安全性を担保しているとは言え、KOしてもOKなルールだから、指導者としての私も常に緊張を強いられてる。
20代・30代を指導しているのとは重さが違う。怪我をした場合の各自の職場への影響・また家庭への影響。
諸々考えると、試合などさせない方が無難なのだが、形稽古だけで満足する人は、うちには来ない。また、勝利至上主義の人もうちには来ないだろう。
安全性に配慮しつつ、やはり、乱取りも行うのが、風門館の魅力だと思う。
風門館に集まる壮年部は、乱取り好きが多い。乱取り中心は嫌だが、自分の出来る範囲では乱取りをしたい。大会にも出てみたいと言う、やはり、風門館らしい人が集まってくる。
そういう門人達の乱取り熱も考慮しながら、安全性にも目配りをする。
特練期間も、後2週。取る本数も昨日から落としている。
こうやって、特練・大会・試合稽古・試合を通じて、それぞれが、何かを「試し合う」場として設けているのが、風門祭の趣旨である。
確実に成果を上げている門人達を見ながら、やはり、「試し合い」の必要性を改めて認識している。
風門館事務局。0947・32・3550 代表福光まで。