https://www.youtube.com/watch?v=7cCYRMy4NCU
日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館 令和4年度「初穂之御更衣」鍛錬手合L4披露。千手丸三段VS千木丸1級。田川郡福智町武道館。8月29日。
令和4年。8月28日。午前の部。晴れ。やや涼し。田川郡福智町武道館。
行者:千手丸氏・千木丸氏・八咫丸氏・弦音丸氏・上羽丸氏。
体験入門1名。
稽古内容:体術総合・体術護身。
豊前福光派古術素手第二法・取手・拍子取・背後両羽根:背後上羽根小手返・小手落。
豊前福光派古術素手第四法:腰取:閂取・閂取羽根返投・閂取襟落投・閂取拉投・閂取手繰里返肩透
風門館・蹴足12法:単錬6法×10回。
第1法・羽根蹴り、第2法・左右直蹴り、第3法・左右横蹴り、第4法・左右抜き胴、第5法・左右後ろ蹴り、第6法・開き足抜き胴
撃込稽古・サンドバック。円懸かり15秒1R
風門館歩法・体捌き 開き足。
千手丸氏。20R。
千木丸氏。13R
八咫丸氏。17R
弦音丸氏。17R
上羽丸氏。11R
内容を詰め込み過ぎたかも知れない。週一回2時間で、護身から、徒手総合武道・日本拳法道乱取り競技法まで対処しようと言うのだから、前提として無理があるとも言える。
しかし、皆、よく着いてきてくれているので、感謝しかない。また、先週見学に来た女性が、早速空手着を着て、この日から体験入門。
八幡同好会と合わせると既に、3回くらい稽古した勘定になる。
本題に入ろう。既に、記事として挙げているが、この日は、日本拳法道連盟の秋季昇級審査会がメインであった。にも関わらず、上に書いているように、手業の稽古も目一杯組み込んでしまい、時間ぎりぎりまで稽古してしまった。もう少し、ゆとりのある内容にすれば良かったと反省しているところである。
毎回、稽古禄に書きたい内容が、目白押しだが、的を絞って、一つだけ書いて置こう。
この日、何の前触れも無く、千木丸1級に、鍛錬手合L4を取らせた。このL4というのは、本来の日本拳法道ルールの手前で有り、面は当て止め、関節・投げ・締めは、かけても極めない。投げは頭から落とさないという曖昧なルールでやっている。
日本拳法道ルールは、安全性に配慮して、防具付きなのだが、私の門人でさえ、黒帯以上にならないと、本当の意味でこのルールの怖さが理解できない。ちなみに、黒帯を取っても他流試合の経験がない人間の中には、私の言うことを大袈裟だと言う人間も過去何人かいた。おもしろいことに、そういう人間に限って、自分が、他流試合に出なければならなくなると見事に敵前逃亡していく。想像力の欠如した人間というのは、現実を見ない傾向にあるようだ。だから、怖いもの知らずでいられるのだが、一度怖いものを経験するとあっけなく逃亡する。
だから、私は、武道に関しては楽天的な人間を信用しないことにしている。
また、世間一般に、打撃の応酬に目がいき、打撃の怖さは伝わるようだが、立ち関節や、投げの怖さへの理解が伝わらない。
グラブで投げるのだから、受け身が取れていないと、首を折る可能性が有り、打撃も怖いが、投げに神経を使う。また、立ち関節技が許されているので、もつれた瞬間に本逆が極まることも起こり得る。分かっていないとあっという間に腕が折れる。
しかし、それが本来の日本拳法道で有り、我々は、足関節までOKルールの中で他流試合をやってきた。
だが、現在の風門館の平均年齢は、47歳である。しかも、未経験者や、経験者であっても、他流で茶帯までいってないものが多く入門してくる。
安全性・継続性に配慮しつつ、本来の日本拳法道乱取り競技法をどう経験させれば良いのか?
私自身、試行錯誤を繰り返している最中だが、この動画が、一つの答えになるのでは無いかと思っている。
千木丸1級。子供の頃、空手の経験があるとのことだったが、茶帯までいってないと聞いている。ほぼ、未経験と言って良いだろう。
風門館には、46歳で入門したと記憶している。それから3年間。間にコロナによる断続的な休館を挟みながら、根気よく稽古を続け、9月17日に初段の審査を受けるところまで来た。
年齢・本人の意志を尊重しながら、やはり、黒帯を取る人には、L4までさせたい。そこらへんの難しさを感じながら、いきなりL4で取ってもらったが、十分な出来だ。
これなら、私も、宗家に自信を持って押せる。
46歳で始めて、3年。根気さえあれば、誰でもここまで来れる。と同時に、ここまで続く人間がいないのも事実だ。
3年かけて、L4まで来た。よくぞ、ここまで来ましたねとねぎらいたい気持ちで一杯だ。
初段を取ったら、今後は、風門館の先達として、後進の指導に当たって欲しいと考えているところである。
風門館事務局。0947・32・3550。代表福光まで。