令和2年12月12日。土曜日午前の部。晴れ。風門館本部道場。
稽古内容 得物護身
豊前福光派古術得物第一法:元手・変手勝
一本目:一文字、二本目:叩き。
3週ぶりの稽古か?風門館得物芸法コースは、福光流の太刀術を中心として稽古するコースである。このコースは、積極的に人を募集していない。
私の日本拳法道の門下のうち、現役を引退し、かつ、私が、人柄を見極めて、この人ならと言う人間に声をかけ、稽古するというスタイルを取っている。
現在、一人。
普及では無く、道統を守ることが目的だから、のべ800人教えた日本拳法道の門下の中で、選りすぐった人間にしか教えない。そういうコースである。
古術は、元々、地道な稽古をする流儀である。だから、一番必要なのは、根気力である。
私が、選ばれたのも、根気力だったんだろうと思う。私は、他のことには根気は無いが、武道はけっこう根気があるのかも知れない。
とりわけ、古術は、体質が合うんだろう。かれこれ、半世紀以上続けているから、自分でも異様だと思う。
木霊丸氏も、日本拳法道で、私の門下に入って、既に、25年か?
古術を、専らとするようになって、既に、15年か?
私が、選んだだけのことはあるなと思う。
二人で、都合のつく土曜の午前。古術の元手を稽古する。形を通して、千変万化する古術の理合と手業をともに修練する。至福の時間である。
この至福を知ったが故に、400年16代にわたって続いてきたのかと感心する。と同時に感謝している。
先祖の残した手を修練しながら、得物の理合いを探り続ける。
楽しい。だから、続くんだと思う。古術福光派にとって芸法は楽しいものである。
その道を示してくれた祖先の偉業を私は讃えたい。