日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館公式ブログ

田川・筑豊・北九州・行橋  護身術・日本拳法道・グローブ空手・総合格闘技・総合武道 風門館HP http://www5.atwiki.jp/wotoko/

風門館徒然。石蕗の咲く頃に。得物護身。香春町風門館本部道場。11月7日。

f:id:huumonkan:20201107142459j:plain

 

令和2年11月7日。土曜。午前の部。霧雨。香春町風門館本部道場。

 

行者:木霊丸氏

 

稽古内容:得物護身

 

豊前福光派古術得物第一法:元手。変手勝

1本目 一文字 初手:一文字切先、真名手:一文字柄打、変化:蹴足・釣鐘・膝頭

2本目 叩 初手:叩素首、真名手:楔返、変化:蔦絡

 

久しぶりに本部で、元手の稽古。

 

伝えながら、間違っていたり、うろ覚えの部分があり、木霊丸氏も大変だと思う。

木霊丸氏にとって、初めての手は、私にとっては、30年ぶりの手であることが多い。

 

稽古していて、違和感を感じたときは、間違ってる時。それを修正しながら磨き上げていく過程が楽しい。

 

埋まっている、宝物を掘り出す感じに近い。

 

30年もやってない技が、稽古している間にどんどんあふれ出すから不思議なものだ。身体に刻み込んだ技というのは、脳の回路の奥に、しまわれているもんだなと我ながら感心している。

 

古術にとって形は入り口である。その入り口から入って、千変万化する手業を口伝で伝承する。形から入るが、形にとらわれない。

 

そして、その手業が、双手ではどう使うのか、当て身ではどうなるのか。

 

一つの幹から無数の枝があるが如く、古術と言う一つの幹から無数の手業が無限大に生まれる。その壮大さが、たまらなく魅力的だ。

 

11月22日の風門祭では、その一部のみを見せることになる。また、演武慣れしていないので、いつもぐだぐだした感じになるが、そういうのを我々は気にしていない。

 

人に見せるのが目的ではない。入り口を動画に残すことが目的である。

 

先々、いつ絶えてもおかしくない状況だが、それで、400年続いてきた。

 

福光谷に人知れず咲く石蕗のように、今年も、この花の咲く頃に稽古が出来ている。

 

まさに、奇跡的だ。二人で、野天で、移ろいゆく季節と共に技を練る時、やはり、我々の中に、この手業を生み、練ってきた古術者の叡智を感じる。繋がっている。そう感じる時の喜びは、例えようが無い。