日本拳法道連盟・豊前福光派古術連盟 風門館公式ブログ

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風門館徒然。千木丸氏。5級昇級。

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令和2年10月4日。日曜日。午前の部。晴れ。田川郡福智町武道館。

 

行者:千手丸氏・千木丸氏・A氏。

 

稽古内容。体術総合。

 

豊前福光派古術素手第三法組討 

1本目:腰車、2本目:鉢返、3本目:鉢落、4本目:前落、5本目:大外掛

工夫伝 小内→足取り大内・裾固め

 

サンドバック打ち込み稽古。30秒×5セット。受け返し5種×10回

鍛錬手合L1 2分2R

 

千手丸氏累計:23R

 

まず最初に、千木丸氏に、5級の免状を渡す。この瞬間が、一番嬉しい。

昨年12月に、46歳で、入会。今年9月で、5級に合格。

なんだ、5級かと思うかも知れないが、来年3月には、4・3級を受け、その時点で茶帯である。

 

日本拳法道連盟の審査は、半年に一回行う。初段まで、最短で二年半。通常3年かかる。この三年間がもたずに、多くの人間が辞めていった。

 

普段、ゆるくとか、まったり稽古と言ってるために、誤解を招いているようなので、ここで、審査のざっくしりした基準を述べておく。

 

日本拳法道連盟では、日本拳法道ルールで、試合に出られる水準。ここが初段の規準である。つまり、三年間で、打撃、投げ、関節、寝技10秒ルールの大会に参加しても、最低限、大怪我をしないレベル。これが、初段の規準で有り、黒帯を締める資格のある者と言うことになる。

 

また、基本。40未満・4段以下の組手NGは認めていない。日本拳法道の黒帯を締めると言うのは、福岡武道館の大会に出る、もしくは、出たことのある者に対して出すのが原則である。

 

では、40以上になるとどうなるのか、基本は、当て止めで審査する。さらに、50以上の人の場合。寸止めでの審査となる。また、大会歴などは必要ない。

 

60以上で、未経験者が入会して、段を取るという事例がないため、60以上の初心者については、恐らく、そういうケースがあったら、協議と言うことになるだろう。

 

風門館では、40未満の人で、組手・試合NGの人も受け入れるが、上で述べているように、日本拳法道連盟の黒帯は、取れない。ただし、福光流の免状は発行できる。

 

風門館は、日本拳法道と福光流の二つを併伝しているため、どうも、そこら辺の理解ができない人がいるようだ。

 

福光流は、形稽古だけだから、根気さえ在れば、誰でも取れる。しかし、日本拳法道は、元来どつき合う流儀なので、組み手NGの人は、段・級は取れない。それだけのことである。

 

風門館としては、日本拳法道の段・級を取りたい人は、取れるように指導するし、いや、福光流の段・級だけでいいいと言う人には、そういう指導をする。そういうことである。

 

とにかく、こういう説明は、何度もするのだが、困るのが、組み手・試合NGで、日本拳法道の段・級が取れると勘違いする向きがあるので、執拗になるが、こうやって、ことあるごとに書いている。

 

さて、千木丸氏の話題に戻そう。少年の頃。空手の経験があるとのことだったが、元々、運動能力も高いのだろう。打撃に関しては、非常に素晴らしいものを持っている。打撃だけなら、既に茶帯の実力がある。

 

まだ、投げ・関節は初心者なので、現在、稽古の途上であるが、初段は、十分に取れる。今のままで、行けば、49歳で初段。翌年50歳で、2段。52歳で、3段。55歳で4段となる。組み手での審査は、4段までなので、後は形稽古中心で、59歳の時には、5段になっている。

 

62歳の私が、5段だから、私の年には、5段師範で活動することになる。

 

風門は、ゆっくり、まったりを売り物にしているが、日本拳法道の初段までには、それなりの痛みが必要である。鼻歌混じりに取れるようなものではない。

 

今も、毎週、2Rくらい、面当て止めのL2で取っている。

 

L2と言うのは、けっこうえぐいものがある。そういう試練をくぐり抜けた者にだけ、黒帯が許される。

 

日本拳法道連盟は、小さな流儀だが、それなりのプライドはある。40未満で、試合も組み手もNGな人間に黒帯を出すはずが無い。

 

現在、47歳の千木丸氏が、L2で取っている。また、42歳の千手丸氏は、依然として現役である。

 

30代・20代の人間が、組み手NG・試合NGで、どこをどう考えたら、日本拳法道の段を取れると思えるのか?なかなか、人に説明するのは難しいものだと感じる今日この頃である。