風門館徒然。鍛練手合レベル2 田川郡大任町B&G 7月12日。
https://www.youtube.com/watch?v=19mZb5xE_pc
令和2年7月12日。日曜日。午前の部。小雨。大任町B&G
行者:木霊丸氏・千手丸氏・常磐丸氏・仁駈丸氏・K氏・A氏。
稽古内容 体術総合・得物護身。
風門館当身拳法基本素振り12本
受け返し稽古:回し蹴り防御・襷掛け・ブロック3種
鍛錬手合L2 千手丸氏・常磐丸氏・K氏。一人2分2R
対面シャドー A氏 2分2R
前半は、クラス別に稽古。体術総合クラスは、千手丸3段に預ける。古伝組みは、私と木霊丸師範・仁駈丸氏で、元手の稽古。
木霊丸氏が日曜日参加の時は、今後、この流れでいく。
後半は、合同。初心者が増えたので、ゆっくり、柔らかく、ブロックやスットピングなどの、受け返しを8種類程度やる。新人のAさん。緊張で身体ががちがちなので、慣れるまでは、ゆっくり、柔らかく稽古する。
年齢・個人の技術水準。目的・目標、それらを考慮しながら、メニューを組む。そこらへんが指導者としては楽しい。
昨年12月頃に、入門したKさんの動きが大変良い。子供の頃、空手の経験があるとのことだったが、コロナで休館中も、基本の素振りを欠かさなかったようで、格段によくなっている。
この日。初めて、鍛錬手合L2・初デビュー。
風門館では、一般で言う組み手のことを<鍛錬手合>と呼んでいる。L1~L7まであるが、通常は、L4でまで行けば十分としている。
L2は、着胴・着籠手で、打撃のみ。面はスキンタッチ・他はフルコンタクトで行う。安全性を図りながらも、けっこう、ど突き合うので、組み手経験の無い人から見ると迫力があるらしい。
Kさん。本日初のL2だから、面は寸止め・他はライトコンタクトでやってるが、それでも、終わったら、あちこち痛む。
私は、護身というのは、つまるところ胆力だと思っているので、理屈抜きで、ど突き合う経験が、それを生むと思っている。また、戦後生まれの、特に私の年代以降の人間は、特殊な人で無い限り、生の喧嘩の経験などないのが普通である。
そういう人は、まず、打たれること自体になれていないので、痛みを知って、身体が硬直し、居つく。
この居つきを無くし、身体を柔らかく使うには、ど突き合いに慣れるのが一番早いと私は考えている。初心者には、無理をさせないが、基本の素振りが幾分出来はじめ、受け返しで防御と痛みを知り、慣れてきたら、本人の希望を聞きながら、鍛錬手合に入っていく。
このL2で、肩から下はフルMAXで、打ち合えるようになったら、男としてのプライドを持つことが出来る。
そうすると、不思議なもので、人は、自分に、自信を持つようになる。
戦後、学校教育でひたすら、安全第一に育ってきた日本人は、あまりの安全性の中で自信とか誇りを失ってきたのではないだろうか?
Kさん。40半ばだが、自分の中の目標に向かって、努力している。週一回ではあるが、一つ一つ、段階を乗り越えていく、達成感。
これが、翻って、仕事・家庭だけでなく、もう一つ人生を豊にすると風門は考えている。
風門チャレンジは、競技に勝つことだけでは無い。それぞれが、それぞれの目標に向かって克服していく精神を指す。その目標を達成したときの喜びと人としての尊厳は何事にも代えがたい。
風門チャレンジ。それが、我々の合い言葉だ。