家風について、語りたい。1
我が家には、記念日文化というものがない。誕生日だとか。還暦だとか。そういう記念日を祝う習慣がない。
過去、記念日にうるさい女とは、うまくいったためしがない。なんで、誕生日を忘れただけで、あそこまで、逆上できるのか理解に苦しむ。
そういう我が家だが、母親が珍しいことに、米寿だけは祝って欲しいというので、今般5月4日。祝うことにした。
恥ずかしい話しだが、普段、何事かある時は、母親の年金をあてにしているが、さすがに、今回は、自腹だった。
私と、母親・若木丸の分は、私持ち。妹夫婦の分は、妹持ち。
そこで、若木丸には、何も贈り物がないと絵にならんだろうから。お前は、贈り物を買えと言っておいたら、
こういうものを準備した。
客商売の関係から、こういうのには、詳しい。
有田焼の茶碗と湯飲み。輪島塗の箸。
母親の喜んだこと。何より、実用的がいいのだ。
これが、我が家の家風であって、実用的でコスパが良くて、見栄えのするもの。
それを探すのには知恵が要る。何より、贈り物は、相手が喜ぶものでなければならない。
芸法は、こやつも拒否したが、福光党の家風は受け継がれているのを見て、安堵した。
普段、会話もないが、この日は、見事と賛辞を送ることを厭わなかった。