呑兵衛のところに初めて行った。母親が新鮮な野菜を食べさせたいということで、わざわざ、チシャを鉢植えに仕立てたのを持って行ったが、プランターでネギを育てているのを見て、なんか。嬉しかった。
豊前福光党嫡流家に生まれながら、こやつも古術を拒否したが、自給自足的な感性は受け継がれているのを見て安心した。
俺が、山椒の若葉を擦って作った木の芽和え用の酢味噌も渡した。今度来る時は、山椒を鉢植え仕立てにしてもってこうようと約した。
もうすぐ、娘が生まれる。いよいよ、豊前福光党男系男子の古術者は、俺が最後になるかも知れないが、可愛い嫁と幸せな家庭を築いてくれれば、それで良い。
古術は、重すぎる。重荷を背負わずに生きてくれれば、それがいい。
俺は、今更。生き方を変えることはできない。俺の代まで、古術者の歴史と豊前福光党の歴史は、被っていたが、そういう時代も終わりにして良いかとも思う。
手業は、風門党に譲り、豊前福光党の歴史は、福光党男系男子に。そう思いながら、このブログのアドレスを渡し損ねた。
最も、呑兵衛には、興味が無いことだ。しかし、娘が出来たら、その娘に伝えようかと思っている。後、２０年は生きたいかとまた欲が出る。
